(CNN) ガーランド米司法長官は12日、バイデン大統領の個人事務所に続いて自宅からも機密文書が見つかった問題を調査する特別検察官にメリーランド州の元検察官ロバート・ハー氏を任命した。
特別検察官の任命の数時間前には、ホワイトハウスの法務チームがバイデン氏のデラウェア州ウィルミントンにある自宅の2カ所で機密文書を発見したとの声明を出した。
下院では共和党が多数派となっていることもあり、今回の特別検察官の任命でバイデン氏は今後2年間、来年の大統領選に向けて守勢に立たされることになる。
文書はバイデン氏の自宅のガレージの倉庫と、その隣りの部屋で見つかった。バイデン氏は頻繁に週末を自宅で過ごしている。
ただ、誰がバイデン氏の自宅に機密文書を持ち込んだのか、機密文書の内容がどのようなものだったのかは明らかになっていない。
声明によると、法務チームがデラウェア州のウィルミントンとリホーボスビーチにあるバイデン氏の自宅を調べ、リホーボスビーチの自宅からは機密文書は発見されなかった。一方、ウィルミントンの自宅で見つかった機密文書は「個人所有の政治絡みの書類」の中にあったという。
バイデン氏は12日、文書は「鍵のかかったガレージ」にあり、司法省の調査に全面協力していると述べた。「近く全てを話す機会があるだろう」とも語った。
今回の自宅での機密文書発見の3日前には、バイデン氏がワシントンに構えていた個人事務所で副大統領時代の機密文書10点が見つかったことが発覚したばかりだった。
特別検察官の任命は、初期調査として始まったシカゴのジョン・ローシュ・ジュニア連邦検事が指揮する既存の調査を大幅に発展させるものとなる。また、バイデン氏と側近、副大統領時代から政府の機密資料を扱った弁護士らが訴えられる可能性も増す。
特別検察官を任命することでガーランド氏は政治的に難しいこの問題から身を守っているが、告発するかどうかの最終判断は同氏が下す。判断がどのようなものになるにせよ、来年の大統領選の大きな火種となることは確実だ。