(CNN) 米フロリダ州西部のヒルズバラ湾で12月29日、米プロフットボールリーグ(NFL)の選手が不時着したヘリの搭乗者をジェットスキーで救助する出来事があった。タンパベイバッカニアーズのクォーターバック、ブレイン・ガバート選手が30日に記者会見し、詳細を明らかにした。
ガバート選手は兄弟のタイラーさん、ブレットさんとジェットスキーをしていたときに「かすかな音」を耳にしたという。
「振り向いて西の方を見ると、4つほどに分解された大型ボートのようなものを目にした。2つの黄色い救命胴衣のようなものが見えたのをぼんやり覚えている」とガバート選手は語った。
ジェットスキーで駆け寄ったところ実際にはヘリであることがわかり、「最悪のシナリオ」を予想したという。
タンパ警察によると、ヘリを操縦していたパイロットはピーター・O・ナイト空港に戻る途中、大きな音を聞いた後に動力を失ったという。
パイロットは同空港近くの岸から約91メートル離れた場所に不時着させ、その結果、搭乗者全員が水中に入ることになった。
「彼らは沈没の危険にさらされているように見えた。急いで駆け寄ったとき、ちょうど一番幼い子どもが浮かんできて、動けなくなっていると言った。ほかに誰か閉じ込められているか尋ねた」とガバート選手は語った。そして家族全員が見るからに震え、着水時に流れ出た油にまみれていたと回想した。
「緊急通報し、できるだけ冷静さを保つようにした。私はちょうど良いタイミングでその場所にいただけで、実際にはタンパ警察や消防局、保安官事務所の手柄だ。彼らは5秒で駆けつけた」と続けた。
そして「本当に驚くべきことだった。私が2人、兄弟が1人救助した」と語った。