(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は20日、ウクライナ東部ドネツク州のバフムート市を訪問した。現地はロシア軍との戦闘の最前線となっている。
大統領府によれば、ゼレンスキー氏は兵士と面会し、表彰を行った。メディアによって共有された動画には、戦闘服を身に着けたゼレンスキー氏が兵士に勲章を授与しているところが捉えられている。
バフムートは、ロシア軍が5月に同市に対する包囲攻撃を開始して以降、ウクライナ国内でも最も激しい戦闘が行われている場所のひとつ。
ウクライナ軍は今月11日、周囲の戦闘は激しいものの、街は「持ちこたえている」と発表していた。
ゼレンスキー氏は「厳しい状況」に言及しつつ、米国からのより多くの支援を求めた。
ゼレンスキー氏は動画の中で、「我々は厳しい状況にある。敵は数を増やしている。しかし、我々の兵士はもっと勇敢だ。我々はより多くの強力な武器を必要としている」と述べた。
面会した兵士のひとりがゼレンスキー氏に対し、「今日、あなたが表彰した軍人たちは米国の兄弟たちへ最も美しい言葉を記しました。可能であれば、彼らに伝えるようお願いします」と述べた。
ゼレンスキー氏は「我々は、議会にも米国の大統領にも支援に対する感謝の気持ちを伝える。しかし、それだけでは十分ではない」と答えた。
ゼレンスキー氏はバフムートがドネツク州でのロシア軍の侵攻阻止にとって重要であることを認めた。ゼレンスキー氏は「東部が持ちこたえているのはバフムートが戦っているからだ。ここが士気のとりでだ。激しい戦いのなかで、多くの命を犠牲にしながら、我々全員のために、ここで自由が守られている」と語った。
ロシアは、秋に行った部分的動員の後、ウクライナ東部に、より多くの兵士を送り込み、ドネツク州のバフムートなどの街に対して激しい爆撃を行っている。