厳しい経済状況でもお得に旅行を、節約術8選

お金をかけずに旅行を楽しむ「節約術」とは/Matyas Rehak/Adobe Stock

2022.11.27 Sun posted at 12:04 JST

(CNN) 長期にわたるロックダウン(都市封鎖)や入国制限など、新型コロナウイルスの感染拡大防止策が緩和された途端、今度は原油価格が高騰し、飛行機や車などの燃料費に影響を及ぼした。

現在、インフレ抑制に向けて世界的に金利が上昇する中、多くの人気観光地ではホテルの宿泊価格が10%以上値上がりしている。だが、物価上昇の影響は誰もが同じように実感できるわけではなく、通貨が変われば価格も上がったり、下がったりする。

例えば、米ドル建てで収入を得ている場合、今は世界中を安価で旅行できる。一方、日本円や英ポンド建ての場合、自国以外のほとんどの場所で1年前よりも出費がかさむことになる。

だが、マクロ経済の世界で何が起ころうとも、経験豊富な旅行者は戦略を練ることで、より安く旅ができる方法を見いだせる。以下の節約術を参考にして、旅の資金を確保しよう。

お得な航空券を見つけてから行き先を決める

旅行者の多くは、調査もほとんどせずに行きたい場所を決め、見つけた価格を予算内に無理やり押し込めようとする。それよりも、格安航空券で行ける場所を調べ、その中から目的地を選ぶという戦略のほうが賢明だ。

スコッツチープフライツやシークレットフライングなど、お得な航空券の検索に特化したサイトは多数あるので、期限付きのチャンスに飛びつくことができる。オンデマンドで航空券が探せるグーグルフライトを利用するのも良い。検索する際には、出発地の空港を入力し、日付を選び、目的地を空白にすることだ。

そうすると世界地図が表示され、飛行可能なすべての都市とともに、航空運賃の最安値が提示される。日付を変更したり、オプションを選択したりすれば、フライトに最適な時期が分かる。

12月のある週を無作為に選んで検索してみよう。デンバー―マイアミ間が314ドル、ロンドン―マラケシュ間が81ドル、ムンバイ―バンコク間が263ドルといった、お得な往復航空券が複数見つかった。

かつてないほど安く旅できる場所へ行く

通貨の切り下げやその他の金融問題の影響を受け、世界にはかつてないほどの安価で行ける旅行先がある。トルコのイスタンブールやカッパドキア、アルゼンチンのパタゴニアやブエノスアイレス、エジプトの古代遺跡を巡るナイル川などはその一例だ。

米国人であれば、これ以外の多くの国にも安く旅行できる。一方、自国の通貨が下落した欧州の人はそれでも、上記に加えてハンガリーやラオス、韓国に1年前よりも安い価格で旅行できる。(ウェブサイトで過去の為替レートを確認しよう)

3、旅行中の費用は最小限に抑える:現地通貨建てのクレジットカードやデビットカードを利用するのが得であることが多い

旅行中の費用は最小限に抑える

海外取引手数料のかからないクレジットカードを少なくとも1枚は持ち、ATM(現金自動出入機)の引き出し手数料のかからないデビットカードを使うのが理想的だ。

シュワブやフィデリティ、キャピタルワンなどが発行するデビットカードには、現地の手数料を払い戻してくれるものもある。また、スコシアバンク、HSBC、シティなどが発行する一部のデビットカードは、国際ネットワークに加盟しており、口座保有者は海外の提携ATMを二重の手数料なしで利用できる。

ほとんどの場合、現地通貨建てのクレジットカードやデビットカードを利用するのが最も得なので、自国通貨への換算を勧められたら断ろう。

ただしアルゼンチンではルールが異なる。ドルやユーロには「ブルーレート」と呼ばれるレートが存在し、公式為替レートよりもはるかに有利なレートで取引されている。

ホテルと賃貸アパートを上手に使い分けよう

ホテルが最も得な場合もあれば、バケーションレンタルがお得な場合もあるので、あちこち検索してみよう。

お得度は、立地条件やキッチンの有無などによって変わってくる。

賃料が高額になる都市もある。タイやベトナムなど、国によっては自炊よりも外食の方が安い場合もある。

特に民泊仲介サイトの米エアビーアンドビーなどのような、実際に宿泊した人しかレビューを残せないサービスでは、過去に宿泊した人の意見に細心の注意を払うのが良い。

交通手段は念入りに調べる

世界的に格安航空会社が普及したことにより、東南アジアや欧州などの地域内や、米国、メキシコなど国内での航空競争が激しい国では、フライト料金が大幅に安くなった。

そのため、ある場所に行くのに手頃な長距離フライトを途中まで利用し、そこから格安航空会社(欧州では列車)に乗り替えて、最終目的地まで行くということも可能だ。

一番分かりやすいルートを選択するのではなく、いろいろと調べてみること。

6、観光地では食事しない:食費を抑えたいなら、観光地を離れるのがいいだろう

観光地では食事しない

現地の食べ物を地元価格で楽しみたいなら、観光客の多いエリアから抜け出そう。

プラハ、ベニス、プエルトバジャルタなどの外国人観光客が多い都市では、15分ほど歩くか、地下鉄で数駅移動するだけで、低価格でより本格的な食事と体験が楽しめる可能性が高い。

グーグル翻訳などのアプリを携帯電話に入れておけば、他言語のメニューも解読できる。

ハイシーズンを避ける

学校に通う子どもを持つ親にとって、ハイシーズンを避けることは容易ではないが、世界中で同時期にハイシーズンになることはない。

南半球と北半球では休暇の時期が異なる。南国の観光地の中には、雨が多い夏場は観光シーズンでない所もある。

メキシコ、ベリーズ、南アフリカなどの人気観光地は、1~3月のほうが6~9月よりも混雑するという。

多くの人気観光地における理想的な旅行時期は、繁忙期と閑散期の間の「ショルダーシーズン」だ。これは5月のカリブ海や10月の欧州のように、気候はまだ快適だが、町が多くの人で混み合っていない時期である。

無料特典を求めトラベルハッキングする

ほとんどの航空会社やホテルチェーンは、マスターカード、ビザ、アメリカン・エキスプレス(アメックス)などのクレジットカード会社と提携した自社ブランドの「ポイントカード」を発行しており、入会時のボーナスポイントだけで無料航空券やホテルに連泊できるほどのポイントを獲得できる。

カードを利用すればするほどポイントは増えていくので、通常の請求書や経費をカード払いにすれば、旅費を大幅に削減することが可能だ。

米国人にはこうした「トラベルハッキング」の選択肢が多数あるが、カナダ在住の場合はアメックス、CIBC、スコシアバンクと提携した複数の航空会社やホテルの特典プログラムを利用しよう。

欧州在住者はイベリア航空、エアリンガス、ルフトハンザ、エールフランスなどの航空会社と提携した銀行カードが利用できる。オーストラリア在住者は、キャセイパシフィック航空やカンタス航空などのポイントがたまるカードを活用しよう。

インフレ、燃料価格、為替レートは常に流動的だが、こうした節約術を利用すれば、予算オーバーにならずに思い立ったときにすぐに旅立つことができるはずだ。

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