(CNN) 2人の死者を出した米ミズーリ州セントルイスの高校の銃撃事件で、警察は死亡した19歳の容疑者が、「ずっと1人きりだった」などと書かれたメモを残していたことを明らかにした。
セントルイス警察によると、オーランド・ハリス容疑者(19)は昨年、この高校を卒業した元生徒で、24日にAR―15式のライフル銃1丁と、弾丸約600発および十数個の大容量弾倉を持って同校に侵入した。
ハリス容疑者は警官と銃撃戦になり、病院で死亡した。
捜査当局は、ハリス容疑者が使った車の中から手書きのメモを発見。メモには「自分に友人はいない。家族もいない。彼女がいたこともない。社会生活を持ったことはない。いつもずっと1人きりだった」などの内容が書かれていた。
容疑者が大量の弾薬を持っていたことから、もっと大きな犠牲が出ていてもおかしくなかったと警察は指摘。ドアに鍵がかかっていたことや、非番の警官も含めて警察の対応が早かったことで、大勢の犠牲者を出さずに済んだとしている。
この事件では、同校の生徒のアレクサンドリア・ベルさん(15)と教員のジーン・クチカさん(61)が銃撃されて死亡した。
同僚の教員によると、クチカさんは生徒たちを守って命を落とした。
この教員は、避難していた生徒の1人から「クチカ先生が撃たれた」と聞かされた。生徒の証言によると、クチカさんは、銃撃犯と生徒たちの間に入って撃たれたという。
娘がCNNに語ったところによると、クチカさんはわずか数年後に引退を控えていた。
アレクサンドリア・ベルさんは16歳の誕生日を心待ちにしていた/CNN
一方、死亡した生徒のベルさんは、16歳の誕生日を心待ちにしていたと、父のアンドレさんはCNN提携局のKSDKに話している。