「友人も家族もいない」19歳容疑者、生徒守って死亡した教員 米ミズーリ州学校銃撃事件

銃撃により2人が死亡し悲しむ生徒ら/David Carson/AP

2022.10.26 Wed posted at 11:31 JST

(CNN) 2人の死者を出した米ミズーリ州セントルイスの高校の銃撃事件で、警察は死亡した19歳の容疑者が、「ずっと1人きりだった」などと書かれたメモを残していたことを明らかにした。

セントルイス警察によると、オーランド・ハリス容疑者(19)は昨年、この高校を卒業した元生徒で、24日にAR―15式のライフル銃1丁と、弾丸約600発および十数個の大容量弾倉を持って同校に侵入した。

ハリス容疑者は警官と銃撃戦になり、病院で死亡した。

捜査当局は、ハリス容疑者が使った車の中から手書きのメモを発見。メモには「自分に友人はいない。家族もいない。彼女がいたこともない。社会生活を持ったことはない。いつもずっと1人きりだった」などの内容が書かれていた。

容疑者が大量の弾薬を持っていたことから、もっと大きな犠牲が出ていてもおかしくなかったと警察は指摘。ドアに鍵がかかっていたことや、非番の警官も含めて警察の対応が早かったことで、大勢の犠牲者を出さずに済んだとしている。

この事件では、同校の生徒のアレクサンドリア・ベルさん(15)と教員のジーン・クチカさん(61)が銃撃されて死亡した。

死亡した教員のジーン・クチカさん(61)

同僚の教員によると、クチカさんは生徒たちを守って命を落とした。

この教員は、避難していた生徒の1人から「クチカ先生が撃たれた」と聞かされた。生徒の証言によると、クチカさんは、銃撃犯と生徒たちの間に入って撃たれたという。

娘がCNNに語ったところによると、クチカさんはわずか数年後に引退を控えていた。


アレクサンドリア・ベルさんは16歳の誕生日を心待ちにしていた/CNN

一方、死亡した生徒のベルさんは、16歳の誕生日を心待ちにしていたと、父のアンドレさんはCNN提携局のKSDKに話している。

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