(CNN) 大西洋の中部にあるポルトガル領のアゾレス諸島近海で、体重2744キロの巨大なウシマンボウが見つかった。硬骨魚の体重としては、これまで発見された中で世界最大と思われる。
巨大マンボウは昨年12月、アゾレス諸島のファイアル島近くで死んで浮いているのが見つかり、このほどポルトガルの研究機関やアゾレス大学の研究チームが魚類生物学誌に論文を発表した。
研究チームはマンボウを陸揚げして体重や体長を測定し、組織を採取してDNA鑑定を行った。
骨格をもつ硬骨魚に分類される魚類は約2万9000種。世界の魚類の過半数を占める。
これまで世界最大の硬骨魚とされていたのは、千葉県鴨川市沖で1996年に捕獲されたメスのウシマンボウで、体重は2300キロ。今回見つかったマンボウはそれより400キロ以上重かった。
マンボウはフォークリフトで陸揚げされ、クレーンでつり上げる荷物の重量測定に使われるダイナモメーターで体重を測定した。
体長は3.25メートル、体高は3.59メートル。体の中心部の幅は最高で86センチあった。性別は分かっていない。
死骸はファイアル島の自然公園に埋葬された。
発表によると、ウシマンボウは2018年に認定されたマンボウの新種で、体重は通常のマンボウの2倍にもなる。
死んだマンボウの体には打撲傷があり、これが致命傷になった可能性があると研究者は指摘する。ただ、この傷が死ぬ前のものなのか、死後にできたのかは分からないという。論文によると、傷口にはボートの塗装に使われる赤い塗料が付着していた。