香港民主化デモに参加の男性、在英中国領事館で殴られ負傷 地元警察

英マンチェスターにある中国領事館=2008年1月/Erian Evans/Chinese Consulate General Manchester

2022.10.18 Tue posted at 16:10 JST

香港(CNN) 英イングランド北部マンチェスターの警察によると、同市内の中国領事館前で16日、香港の民主化を求める団体のデモに参加していた男性が、領事館の敷地内に引きずり込まれ、殴られて負傷した。

デモは中国で開幕した第20回共産党大会に合わせて実施され、主催団体によれば約60人が参加した。

SNS上で拡散している動画には、領事館前の歩道で衝突が起き、大きな叫び声が響くなか、門に向かって突進するグループの姿が映っている。その後、参加者1人が門の中に引きずり込まれ、集団から暴行を受ける場面が続く。これを受けて地元警察が敷地内に入り、暴力を制止している。

デモの主催団体は、領事館職員らが暴行に関与したと主張。殴られた男性は病院へ運ばれたが、容体は安定していると述べた。

現地の警察は17日、男性が体の数カ所に傷を負ったと述べ、捜査に乗り出したことを明らかにした。

警察幹部によると、午後4時ごろに領事館の建物から出てきた少人数の集団が男性を襲ったとみられる。男性は30代で、同日夜も病院にとどまり、治療を受けた。警察が支援を続けているという。現時点で逮捕者は出ていない。

トラス英首相の報道官は事件に「深い懸念」を示した。

一方、中国外務省の報道官は17日の定例会見で、そのような状況は把握していないとコメント。在英中国大使館、領事館は常に現地の法を順守してきたと強調した。

英国では複数の与党・保守党議員らがインターネット上で現場の動画を共有し、領事館職員らによる関与を調べる必要があると主張。中国大使に謝罪を求め、責任者を送還または訴追するべきだと訴えた。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。