習主席に抗議の横断幕、共産党大会控えた北京で異例の抗議運動

習近平国家主席と政策への抗議を示した横断幕=13日、中国・北京/Twitter

2022.10.14 Fri posted at 09:55 JST

(CNN) 中国の首都北京で13日、習近平(シーチンピン)国家主席とその政策に対する異例の抗議運動が展開された。習主席は16日から始まる中国共産党大会で3期目の続投が決まることが確実視されている。

ツイッターで13日午後出回った写真には、北京北西部の大通りをまたぐ高架橋に掲げられた2つの横断幕が写っていた。習主席の過酷なゼロコロナ政策と、強権支配に抗議する内容だった。

横断幕のうち1つには「コロナ検査を拒絶し、食料を肯定しよう。ロックダウンを拒絶し、自由を肯定しよう。うそを拒絶し、尊厳を肯定しよう。文化革命を拒絶し、革命を肯定しよう。偉大な指導者を拒絶し、投票を肯定しよう。奴隷になるな、市民になれ」との内容が書かれ、もう1枚には「スト決行を。独裁者で国家の裏切り者、習近平の排除を」という内容が書かれていた。

写真や映像には、この橋から煙が上がる様子や、拡声器から流れる抗議のスローガンの音声も収録されている。

陸橋に掲げられた抗議の横断幕と立ち上る煙=13日、中国・北京

CNNでは画像や映像の信憑(しんぴょう)性は確認できなかったが、位置情報から、映っているのが北京・海淀区の大通りに架かる橋だったことを特定した。

CNNが13日午後3時半ごろ、この橋を訪れた時にはデモ隊の姿も横断幕も見えなかったが、橋の上や周辺には大勢の治安要員の姿があった。

中国のSNSではこの抗議デモに関する投稿が厳格な検閲の対象になり、デモを支持したり賞賛したりする投稿の多くは直ちに削除された。

最高指導者に対する公のデモは中国では極めて異例。特に今回は、治安維持のために北京が要塞(ようさい)と化す共産党大会を間近に控えていた。

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