避難用のボートが転覆、76人死亡 ナイジェリア

洪水に見舞われたナイジェリア・コギ州の住民/Fatai Campbell/AP

2022.10.11 Tue posted at 10:44 JST

ナイジェリア・アブジャ(CNN) ナイジェリア南東部で大規模な洪水から避難しようとした住民らを乗せたボートが転覆し、76人が死亡した。

ナイジェリア南東部アナンブラ州では、住宅の屋根の高さまで達する洪水が発生。避難しようとした80人あまりを乗せたボートが7日に転覆した。

国家緊急事態管理局(NEMA)によると、同地を襲った洪水ではこれまでに60万人あまりが避難している。

ナイジェリアでは今年に入って洪水被害が多発。NEMAは先月の時点で少なくとも300人が死亡、50万人以上が被災したと述べ、今後もニジェール川とベヌエ川の流域では、ダムの放流による壊滅的な洪水が予想されるとして警戒を促していた。

現地の赤十字によると、アナンブラ州が洪水に見舞われる1週間前には、隣接する北中部のコギ州でも10年ぶりの大規模な洪水が発生して集落がのみ込まれ、建物が水没する被害が出ていた。

特に被害が大きかったコギ州のアイバジ地区は、州知事によると「100%水没」し、幼児1人を含む少なくとも6人が死亡したと伝えられている。

水没した市内をカヌーで移動する赤十字当局者=9月27日、ナイジェリア・コギ州の州都ロコジャ

ナイジェリアの首都アブジャから約200キロに位置するコギ州は、西アフリカ最長のニジェール川とベヌエ川が合流する地点にある。

環境問題の専門家によると、コギ州の州都ロコジャのほか、ナサラワ州のベヌエ川流域や、クワラ州とニジェール州の州境を流れるニジェール川の流域でも浸水被害が広がった。

コギの赤十字は「ロコジャでは住宅が洪水で水没して多くの人が家を失った」と述べ、北中部と南部を結ぶ幹線道路も冠水して多数が足止めされていると言い添えた。

コギ州のアイバジ地区でも、洪水の中をカヌーで避難しようとして転覆し、命を落とした人がいるという。

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