「研究室で小包爆発」は作り話か 大学職員を逮捕 米マサチューセッツ州

通報のあった現場には米ボストン警察の爆弾処理班らが駆けつけた=9月13日、米マサチューセッツ州ボストン・ノースイースタン大学/Nicholas Pfosi/Reuters

2022.10.05 Wed posted at 10:47 JST

(CNN) 米マサチューセッツ州ボストンにあるノースイースタン大学の研究室に届いた小包が爆発したと、うその通報をした容疑で、職員が逮捕された。

連邦捜査局(FBI)の捜査責任者が4日に発表したところによると、同大学で仮想現実(VR)や拡張現実(AR)を扱う研究室を率いていたジェーソン・デュエーム容疑者(45)は先月13日、爆発物と架空の脅迫状が届いたとうそをつき、けがを装うなどした疑い。

連邦検事は同容疑者が4日午前にテキサス州で逮捕され、午後に出廷すると述べた。

調べによると、デュエーム容疑者は緊急通報の電話で、郵便室を通して受け取った小包を研究室で開けたところ、中のプラスチックの容器が爆発し、飛び出した鋭利な物体でけがをしたと訴えた。

小包に入っていたという脅迫状には、この研究室がひそかにフェイスブック創業者のマーク・ザッカーバーグ氏と協力し、VRで社会を支配するという米政府の陰謀に加担していると書かれていた。

爆発したとされるケースは空で、損傷も見られなかった

通報を受けてキャンパスには避難指示が出され、多くの捜査要員らが出動する騒ぎになった。

だが当局が捜査したところ、容器と脅迫状に破損の形跡は見当たらなかったうえ、容疑者のパソコンから脅迫状とまったく同じ文面のデータが見つかった。容疑者は捜査員に長袖をまくって腕のけがを見せたが、その袖にも損傷はみられなかった。

また研究室内にいた学生は調べに対し、容疑者の声以外に音は聞こえなかったと話した。

検察はこうした事実に基づき、容疑者がうそをついたと結論付けている。

大学側は4日、同容疑者はもはや職員ではないとする声明を出した。

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