先住民女優リトルフェザーさん死去、マーロン・ブランド代理でアカデミー賞受賞拒否

先住民女優で活動家だったサチーン・リトルフェザーさん/Frazer Harrison/Getty Images

2022.10.04 Tue posted at 11:07 JST

(CNN) かつて米アカデミー賞授賞式にマーロン・ブランドの代理で出席し、主演男優賞の受賞を拒んだことで知られる先住民女優で活動家のサチーン・リトルフェザーさんが死去した。75歳だった。米映画芸術科学アカデミーが3日、ツイッターで明らかにした。

アカデミーのツイートには、アパッチ族とヤキ族の女優だったリトルフェザーさんの写真が添えられている。

死因は明らかにされていない。しかし本人が昨年1月のフェイスブックへの投稿で、乳がんの転移を告白していた。

リトルフェザーさんは1973年のアカデミー賞授賞式に、「ゴッドファーザー」で主演男優賞を受賞したブランドの代理として出席し、演説を行った。ブランドは同作品の先住民の描き方に抗議して授賞式をボイコット。受賞拒否には、サウスダコタ州ウンデッドニーを占拠した先住民運動に対する連邦法執行機関の対応への抗議も込められていた。

1973年のアカデミー賞授賞式でブランドの代理として出席し、演説を行ったリトルフェザーさん

バックスキンのドレスとモカシン姿で行ったリトルフェザーさんの短い演説は、ブーイングと拍手の入り混じった反応で迎えられた。駆け出しの女優としてのリトルフェザーさんのキャリアが、この演説の代償となった。「誇り高きインディアンの英雄・ウィンターホーク」や「ザ・トライアル・オブ・ビリー・ジャック」などの映画に出演していたリトルフェザーさんは、映画界でブラックリストに載せられ、芸能界からも締め出された。

アカデミーは今年8月、この演説をめぐる長年の不当な扱いについて、リトルフェザーさんに正式に謝罪した。

先月、アカデミーはロサンゼルスの映画博物館で開いたイベントの基調講演にリトルフェザーさんを招き、先住民アーティストの公演を行っていた。

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