（ＣＮＮ） 国政選挙を２日に控えたブラジルで、サッカーの同国代表のスター、ネイマール選手が、大統領選に臨む現職のボルソナーロ大統領を支持するキャンペーン動画に登場した。
フランスのクラブチーム、パリ・サンジェルマンに所属し、代表では主将を務めるネイマール選手は、ボルソナーロ氏のキャンペーンソングを流すティックトック動画に登場。その口の動きは選挙での同氏への投票を呼び掛ける歌詞と一致していた。
動画はネイマール選手個人のティックトックアカウントにも、先月２９日に投稿された。
この支持表明の前日、ボルソナーロ氏はネイマール選手の携わるサンパウロ州の非営利組織（ＮＰＯ）を訪れていた。
ネイマール選手の名を冠したこの組織は、教育とスポーツのプログラムを通じ、同州プライアグランデに暮らす低所得の世帯と子どもたちのための機会創出を目指す。ボルソナーロ氏訪問の様子は、組織の公式ツイッターアカウントに投稿された。
ネイマール選手本人が、ボルソナーロ氏を直接迎えることはできなかったものの、同選手による動画メッセージがパリから寄せられた。
支持者との集まりで発言するボルソナーロ大統領（手前左）
ところがネイマール選手の支持表明に対しては批判が噴出。ブラジルのコメディアン、ユーリ・マルサウ氏は、ボルソナーロ氏が長年にわたりブラジルの先住民と敵対的な関係にあることに注意を促した。
これを受けてネイマール選手は３０日、ツイッターに投稿。「彼らは民主主義とか多くのことについて語るけれど、誰かが違う意見を言うと、まさにその民主主義を語る人たちから攻撃される。不思議だ」とコメントした。
２９日発表の世論調査によると、１０月２日に予定されている大統領選の第１回投票ではルラ元大統領が５０％、ボルソナーロ氏が３６％の票をそれぞれ獲得する見通しであることが分かった。
本番の大統領選で５０％を超える票を獲得した候補者は、決選投票に進むことなく当選が決まる。