(CNN) 米ハリケーンセンターによると、ハリケーン「フィオナ」が現地時間の18日午後、カリブ海の米自治領プエルトリコ南西部に上陸した。プエルトリコは全島が停電に見舞われ、壊滅的な洪水が発生している。
ハリケーンセンターによると、プエルトリコ全土とドミニカ共和国東部で人命を脅かす豪雨や壊滅的な洪水の恐れがあり、山間部では土砂災害も予想される。
フィオナは上陸時の「カテゴリー1」から勢力を強め、48時間以内にバハマ諸島東部で「カテゴリー3」に発達する見通し。この影響で、タークス・カイコス諸島やバハマ諸島南東部も20日までに暴風雨が予想され、バハマ政府はタークス・カイコス諸島とバハマ諸島南東部に熱帯暴風警報を出した。
フランス領グアドループ諸島のバステール島では大規模な洪水が発生し、少なくとも1人が死亡した。
プエルトリコのペドロ・ピエルルイシ知事は、全島が停電に見舞われていることを確認し、復旧に向けた作業が続けられていると説明した。
電力会社によると、全島の停電で約150万戸が影響を受けている。
プエルトリコは2017年9月にもハリケーンの影響で電力網が壊滅的な打撃を受け、多くの住宅で何カ月も停電が続いた。
米国のジョー・バイデン大統領は18日、プエルトリコの非常事態宣言を承認した。連邦緊急事態管理局(FEMA)などが緊急対応や被災者支援に当たっている。
米国立気象局(NWS)サンフアン支部によると、フィオナの暴風は沿岸部でさらに強まる見通しで、状況は18日午後から夕にかけて一層の悪化が予想される。
プエルトリコでは約120カ所の避難所が開設され、19日は学校が休校となって、政府機関職員も緊急対応の職員を除き自宅待機が命じられた。
プエルトリコにハリケーン上陸