「水に浮くダイヤ」、最新スーパーヨットのコンセプトに注目集まる

カルティエのダイヤモンドから着想を得たスーパーヨットのコンセプトがお披露目された/Gabriele Teruzzi Yacht & Design Studio

2022.09.10 Sat posted at 20:00 JST

(CNN) 本物のダイヤモンドは水に浮いたりしない。しかし、デッキ上に映画館やヘリポート、3つの統合型プールを備えた、この素晴らしいスーパーヨットのコンセプトが、その法則の例外であるのは間違いない。

イタリアのデザインスタジオ、ガブリエレ・テルッツィ・ヨット・アンド・デザインが設計した、この「ステラ・デル・スッド」と呼ばれるコンセプトは、カルティエの有名な128カラットのダイヤモンドから着想を得ており、名前もこのダイヤモンドから取った。

この全長110メートルのスーパーヨットのレンダリング画像には、ダイヤモンドの形状に似たエレガントでシャープな船体のラインや、「全てのデッキをつなぐ壮大なサイドウィンドーのデザイン」が描かれている。

水に浮く宝石

このヨットに設置されている切れ目なく連なるガラスパネルは、光を反射するように配置されている。ヨットが絶えず輝いていられるのはこのパネルのおかげだ。

また船上には、ヘリポートを備えた長いフォアデッキや、ゲストをもてなすのに最適なL字型のソファのあるプライベートラウンジが設置される。

メインデッキには、8つのVIPキャビン、ジム、さらに素晴らしいサイドウィンドーを見渡せるピアノラウンジエリアがある。

このヨットには多くの際立った特徴があるが、豪華なオープンビーチクラブもその一つだ。このクラブはスペイン・ブルボン朝の国王カルロス3世がベルサイユ宮殿に対抗してイタリア南部に築いたカゼルタ宮殿がベースになっている。

この広々としたエリアには、つながっている3つのプールがあり、各プールの高さが異なるため、設計者ガブリエレ・テルッツィ氏の言う「ウォーターフォール(滝)効果」を作り出している。

高さを変えることで滝のような効果が演出されている3つのプール

他では見られない景色

設計チームによると、このヨットの階層構造は、乗客がメインサロンから他では見られない海の景色を見られるよう「戦略的に設計」されているのだという。メインサロンは巨大なパノラマの窓で囲まれており、夜間にはこの窓にまるで雨が降っているように見える照明が映し出される。

さらにラウンジエリア、温水浴槽、円卓付き屋外ダイニングスペースを備えた広さ約325平方メートルのサンデッキもある。

ブリッジデッキの大部分を占めるオーナー専用の豪華なスイートは、男性用、女性用の2つのトイレ、ウォークインワードローブ、岩塩の壁を備えるが、ここのハイライトは間違いなくベッドの上の天井に設置された水槽だろう。

輝く時?

また、ビルジ(船底)デッキには暗い環境を生かして映画館が設置され、さらに、船体の両側には、開くと広さ30平方メートルの2つのテラスになるシェルドアが設置されている。

このステラ・デル・スッドは、現時点では単なるコンセプトにすぎない。

ガブリエレ・テルッツィ・ヨット・アンド・デザインの開発チームは、このデザインを今後どのように発展させるかについては固く口を閉ざしているが、多くの注目を集めているのは間違いない。

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