バイデン氏、英女王死去で記帳 半旗を指示 プーチン氏含む各国首脳が追悼

バイデン米大統領夫妻と英エリザベス女王=2021年6月13日、英国ウィンザー城/Steve Parsons/WPA Pool/Getty Images

2022.09.09 Fri posted at 13:02 JST

(CNN) 英エリザベス女王(96)が8日に死去したことを受け、バイデン米大統領など各国の首脳が弔意を示した。

バイデン氏はジル夫人とともに記帳のため英大使館を訪れ、「彼女はすばらしい女性だった。面会する機会に恵まれてうれしかった」と語った。ジル夫人はピアース駐米大使に花束を渡した。

バイデン氏夫妻は訪問前に発表した声明で、女王は「時代を定義する」人物だったと述べ、「米国民は悲しみに暮れる英国や英連邦の人々のために思い、祈る」とつづった。

バイデン氏はホワイトハウスや他の連邦施設、軍の施設、海外の大使館で半旗を掲げるように指示した。

バイデン氏がエリザベス女王に初めて会ったのは1982年、上院議員の代表団として訪英したときだった。大統領に就任後の昨年6月に訪英した際にも会ったが、それが最後の面会となった。


バイデン米大統領夫妻と英エリザベス女王=2021年6月13日、英国ウィンザー城/Chris Jackson/Getty Images

バイデン氏以外にも、英国内外の首脳から追悼の言葉が相次いだ。

スコットランド自治政府のスタージョン首相は、女王はスコットランドの人々から「愛され尊敬されていた」と述べ、「スコットランドにある最愛のバルモラル城にいるときより幸せそうな姿はあまりみかけなかった」と続けた。

カナダのトルドー首相は「女王は我々の生活の中に常に存在していた」「カナダ国民は女王陛下の見識、思いやり、温かさを忘れない」と語った。

オーストラリアのアルバニージー首相は「責務、家族、信念、奉仕にささげた人生」だったと述べ、女王は16回もオーストラリアを訪問したと言及。女王の心の中で同国が「特別な地位」を占めていたのは明らかだと記した。

ニュージーランドのアーダーン首相は死去を受けた国民向けの演説で、女王が「奉仕や慈しみ、言行一致という概念」を定義したと言及。同国は公式な服喪期間に入り、半旗が掲げられると発表した。

インドのモディ首相は声明で、女王との面会を回想し「女王がマハトマ・ガンジーから結婚時にもらったハンカチを私に見せてくれた。そのしぐさをいつまでも忘れない」と述べた。

バイデン米大統領夫妻と英エリザベス女王=2021年6月13日、英国ウィンザー城

アイルランドのマーティン首相は女王の死去は「一つの時代の終わり」との認識を示し、「責務と公務に対する貢献は誰の目にも明らかで、彼女の見識と経験は本当に他にないものだった」と述べた。

ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇は新国王に宛てた公開書簡で「イエス・キリストの信仰の揺るがぬ証人だった」と女王をたたえた。

フランスのマクロン大統領は「(女王は)70年以上にわたり英国の継続と団結を体現した。フランスの友人として、忘れえぬ印象を刻んだ心優しい女王として、我々の記憶にとどまる」と述べた。

ドイツのショルツ首相は、女王が「ここドイツにおいても、多くの人にとって模範的な人物であり、鼓舞する存在だった」とした上で、「第2次世界大戦の恐怖の後、ドイツと英国の和解に対する献身を忘れることはできない。そのすばらしいユーモアも含め、女王がいなくなって寂しく思う」と述べた。

ロシアのプーチン大統領は声明で「近年の英国の歴史で最も重要な出来事は女王陛下の名と密接につながりがあった」と言及。「数十年にわたり、エリザベス2世は国民の愛と尊敬を正当に受け、世界の舞台でも権威を示した。この重く、代えがたい喪失の中であなたがたの勇気と忍耐を祈る」との声明を出した。

米国では大統領経験者のトランプ、オバマ、ジョージ・W・ブッシュ、クリントン各氏も女王との思い出に触れ、追悼のメッセージを発表した。

英エリザベス女王が死去 在位最長70年の公務

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。