サラ・ペイリン氏、米アラスカ州連邦下院議員補選で落選

アラスカ州連邦下院議員補選で民主党メアリー・ペルトラ氏(右)が当選し、共和党サラ・ペイリン氏が破れた/Getty Images/Reuters

2022.09.01 Thu posted at 17:11 JST

(CNN) 米アラスカ州選挙局は31日、同州の連邦下院議員補欠選挙で非公式の集計結果を公表し、民主党のメアリー・ペルトラ候補が当選した。任期は今年の残りの期間となる。元アラスカ州知事の共和党サラ・ペイリン氏は敗北し、少なくとも数カ月間は政界復帰を断たれた。

同州は初めて「優先順位付き投票」を採用した。この方式では有権者は1人の候補者を選ぶのではなく、複数の候補者に1位から順位をつけていく。

元州議員のペルトラ氏が当選したことで、ほぼ半世紀にわたって共和党の故ドン・ヤング議員が維持してきたアラスカ州選出下院議員の座が民主党に移ることになる。また、初のアラスカ先住民の連邦議員が誕生する。

今回の補欠選挙はサラ・ペイリン氏の政界復帰の足がかりとして、全国的に注目を集めていた。2008年に副大統領候補に指名されたペイリン氏は、09年に州知事1期目の半ばで辞職し、その後は選挙に出ていなかった。

今回の選挙で、ペイリン氏はドナルド・トランプ前大統領の推薦を受けた。前大統領はペイリン氏の選挙集会にビデオ通話で参加し、7月に行われたイベントでも他の共和党候補者と合わせてペイリン氏を推した。

ペルトラ氏は連邦法上の人工妊娠中絶の権利保護を否定した連邦最高裁判決を受け、中絶の権利擁護をアピール。労働組合も支援し、同州の結びつきが深い漁業などの問題にも深く関与していく姿勢を訴えていた。

補欠選挙では落選したものの、ペイリン氏にはまだ可能性が残っている。11月には来年から始まる新たな任期に向けた本選挙が行われ、今回最後まで争った3人の候補者全員が再び角をつきあわせる。

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