ウクライナ大統領、同性間の婚姻関係認める方針を表明

デモ行進を行うLGBTQ+(性的少数者)の活動家ら=2021年9月19日、ウクライナ首都キーウ(キエフ)/SERGEI SUPINSKY/AFP/Getty Images

2022.08.04 Thu posted at 11:51 JST

(CNN) ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領は、結婚の平等を求めた署名嘆願に応え、同性婚の合法化に道を開く方針を明らかにした。

ネットに投稿した返答の中でゼレンスキー大統領は、同性婚を合法化するためには憲法を改正する必要があり、戦争が続く間は不可能だとしながらも、政府は人権と自由を保障する観点から、結婚と同等の権利を認める「シビルパートナーシップ」登録の合法化に関する解決策を見いだしたと説明した。

ウクライナでは戦争によってLGBTQ+(性的少数者)の従軍者が増え、結婚した市民と同等の法的保護を認めるよう求める声が強まっていた。

「ウクライナ憲法によると、結婚は女性と男性の自由な同意に基づく」。ゼレンスキー大統領は大統領府の公式サイトへの投稿でそう説明。「戒厳令あるいは非常事態が続く間はウクライナ憲法の改正はできない」としながらも、閣僚と連携して国民全員の権利と自由を保障すると強調し、「現代世界において、民主主義社会の水準は、全国民の平等な権利保障を目指す国家の政策を通じて測られる」と指摘した。

ウクライナのゼレンスキー大統領

大統領はまた、署名を寄せた2万8000万人あまりの積極的な行動にも謝意を表している。

ウクライナの法律では、2万5000以上の署名が集まった嘆願については大統領が審査しなければならないと規定している。

国連は今年6月、LGBTQ+の人たちは戦争によって特に大きな影響を受けると指摘し、ウクライナのLGBTQ+難民は疎外、搾取、暴力、虐待などのリスクが高まるとしていた。

ウクライナではソ連崩壊後に同性愛が合法化されたが、反LGBTQ+的な姿勢や法律は今も残る。

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