「ライフル銃が当たる」NRA関連団体のイベント、銃乱射の犠牲者遺族が抗議 米テキサス州

米テキサス州で予定されていたNRA関連団体のイベントについて銃乱射の犠牲者遺族が抗議し中止が決定した/Hondo City Council

2022.08.03 Wed posted at 12:45 JST

(CNN) 米有力ロビー団体、全米ライフル協会(NRA)の関連団体がテキサス州ホンド市の施設で6日に行う予定だった資金集めのイベントが中止になった。このイベントをめぐり、同州ユバルディの小学校で起きた銃乱射事件の犠牲者遺族らは、会場を貸し出さないよう市に訴えていた。

銃乱射事件の犠牲者の写真を掲げた傍聴者が見守る中、ホンド市議会は1日、4対1の賛成多数でNRA関連団体に施設を貸し出す契約の取り消しを決議した。

採決を前に、銃乱射事件で妹を亡くしたジャスミン・カザレスさんは議員に向かい、犠牲になった4年生の児童19人と教員2人の名前を1人ひとり読み上げた。カザレスさんは、イベントの主催団体がAR―15式ライフル銃が当たると宣伝していることにも言及した。

ユバルディの小学校の事件現場では、射殺された18歳の容疑者が所持していたAR―15式ライフル銃が見つかっていた。

イベントを中止するとしたホンド市議会決議後の遺族ら

カザレスさんは、「NRAに5000ドル寄付すればAR―15が当たるというのはあまりにひどい」と訴えた。

イベントを計画したのは「メディナ・エリア・フレンズ・オブ・NRA」という慈善団体。ホンド市に住むボランティアは1日、同団体はNRAの関連団体だが、NRAではなく別法人だと説明した。同団体は15年にわたり、毎年8月にイベントを開催しており、今回も3月から計画していたという。

パブリックコメントでは「ここは米国だ。なぜこんなことを話し合っているのかさえ理解できない。銃はなくならない」と発言した男性もいた。

しかしその発言は、ユバルディの事件で娘を亡くした父親のエンジェル・ガルザさんに遮られた。ガルザさんは「私たちがどんな思いをしているか、あなた方には分からない」と言って退席した。

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