(CNN) 米国人の歯科医師夫妻がアフリカのザンビアへサファリに出かけ、妻が散弾銃で撃たれて死亡した事件で、殺人の罪に問われた夫が有罪評決を言い渡された。
アリゾナ州フェニックスの歯科医師ローレンス・ルドルフ被告(67)は1日、米コロラド州デンバーの連邦裁判所で有罪を言い渡された。同被告は6年前、妻のビアンカさんを散弾銃で撃って殺害し、複数の保険会社から総額480万ドル(約6億4000万円)の保険金をだまし取ったとされる。
ルドルフ被告は一貫して無罪を主張し、銃の暴発事故だったと訴えていた。
ルドルフ被告とビアンカさんは大物狙いの狩猟が趣味で、2016年9月に夫婦でアフリカ南部のザンビアを訪れ、ビアンカさんはヒョウを仕留めた。2人はライフル銃1丁と散弾銃1丁を持っていた。
2週間後、狩猟小屋で帰り支度をしていたビアンカさんは、散弾銃の銃弾を浴びて死亡した。調べに対してルドルフ被告は、自分が浴室にいた時に銃声が聞こえたと供述、妻がケースに入れようとしていた散弾銃が暴発したようだと主張していた。
検察側は公判で、計画的な犯行だったとの見方を示し、ルドルフ被告が保険金目的および交際相手のロリ・ミリロン被告と連れ添う目的で妻を殺害したと断定した。
ローレンス・ルドルフ被告の弁護側と子どもら/David Zalubowski/AP
これに対して弁護側は、ルドルフ被告が保険金目当てで妻を殺害する動機はなかったと訴え、被告がピッツバーグ近郊で営む歯科医院には1000万ドル相当の価値があるとしていた。
司法省によると、ルドルフ被告の交際相手のミリロン被告も、殺人事件後に犯行に加担した罪や司法妨害、偽証の罪に問われて有罪評決を言い渡された。