ロシア、橋損傷で重兵器をヘルソン市に搬入できず ウクライナが主張

ロシアが支配するアントニウスキー橋=27日、ウクライナ・ヘルソン市/Alexander Ermochenko/Reuters

2022.07.29 Fri posted at 09:30 JST

(CNN) ウクライナ当局は29日までに、ロシア占領下の南部ヘルソン州にある要衝の橋がウクライナの長距離砲で繰り返し攻撃され損傷したため、ロシア軍は重兵器や弾薬を輸送できない状態だと主張した。

損傷したのはドニプロ川に架かる約1000メートルのアントニウスキー橋。ヘルソン州トップの顧問によると、この橋は「以前は南部ミコライウの前線に武器や弾薬、食料を補給する主要ルート」になっていた。


アントニウスキー橋の位置/@Mapcreator.io/@HERE

だが、前にも攻撃した場所に追加攻撃を行った結果、輸送機関が橋を渡ることは不可能になった。現在、橋の入り口は封鎖された状態だという。

複数のウクライナ当局者によると、橋を攻撃したのは26日夜。SNS上の動画には、橋の一方の端付近で大規模爆発が複数起きる様子が捉えられている。

砲撃で損傷したアントニウスキー橋=27日、ウクライナ・ヘルソン市

前出の顧問は「仮説の上では、ロシアが川を渡る浮橋をつくることも可能かもしれない。ただ、ドニプロ川の左岸はほぼ全て氾濫原(はんらんげん)と泥沼だ」としている。

英国防省は28日、ウクライナの長距離砲で計3本の橋が攻撃され、ドニプロ川西岸に駐留するロシア軍部隊は「非常に脆弱(ぜいじゃく)になっているように見える」と指摘。ロシア占領下で最も重要な人口集中地であるヘルソン市はいま、他の占領地から実質的に切り離されているとの見方を示した。

ただ、ロシアは依然としてヘルソン市北東の広い地域を支配しており、浮橋やフェリーでドニプロ川を渡って西岸の部隊に物資を補給できる可能性もある。

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