軍の装備積んだ輸送機が墜落、ウクライナ人8人死亡 ギリシャ

軍の装備積んだ輸送機がギリシャで墜落した/Alkis Konstantinidis/Reuters

2022.07.18 Mon posted at 12:13 JST

(CNN) セルビア軍の装備を積んだ輸送機が16日、ギリシャ北部で墜落し、搭乗していた8人全員が死亡した。

セルビアの国防相の話としてロイター通信が伝えたところによると、同機は照明弾や訓練用の砲弾などの装備をバングラデシュに輸送する途中、ギリシャ北東部カバラ地方で墜落した。

公共放送ERTによれば、墜落したのはウクライナの貨物航空会社メリディアンが運航するアントノフ12型輸送機。墜落時間は現地時間の16日午後11時ごろだった。

墜落現場には地雷除去班が出動し、同機に積まれていた弾薬の捜索に当たっている。弾薬は回収して解体するか、必要に応じて現場で無力化する。

ギリシャ消防当局によると、現場には煙や猛烈な熱気が立ち込め、白い物質も見つかったことから、一時は有害物質の懸念が浮上した。

住民の男性は「飛行機は炎上しながら墜落した。大きな爆発があった。核爆弾のきのこ雲のようだった」とERTに証言している。

しかし消防によれば、これまでのところ、現場から有害物質は見つかっていない。

墜落現場に派遣された救急隊

ERTは17日、ギリシャ当局が搭乗者8人全員の遺体を収容したと伝えた。

ウクライナ外務省報道官がフェイスブックに17日に掲載した情報によると、同機はセルビアからヨルダンを経由してバングラデシュに向かう途中だった。墜落原因はエンジン故障と思われる。搭乗者8人はウクライナ人だった。

ギリシャ北部テッサロニキのウクライナ領事館には対策本部が設置され、領事館員が現場で地元の捜索隊や司法当局と連携して対応に当たっている。

墜落を受け、消防士15人と車両7台が直ちに現場へ急行。続いて特殊部隊と特殊車両2台が有害物質回収のために現場入りした。墜落現場周辺は即座に封鎖され、立ち入り禁止区域が設けられた。

ギリシャ外務省によると、現在は消防隊や特殊部隊、警察などの捜索救助隊が出動している。

白い物質については専門家が解析を進めている。墜落機のフライトレコーダーはまだ回収されていない。

現場にはギリシャ軍の地雷除去班が出動し、化学物質専門の特殊チームも向かっている。一部地域では墜落後に停電が発生したが、既にほとんどが復旧した。

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