(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は12日、「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」が撮影した新たな画像を公開した。恒星が生まれる「星のゆりかご」や、銀河同士の相互作用、系外惑星の詳しいスペクトルなどを捉えている。
ウェッブ望遠鏡の開発が始まったのは2004年。何年もの遅延を経て、同望遠鏡とその巨大な金の主鏡は昨年12月25日についに打ち上げられた。
バイデン大統領は11日、「SMACS 0723」と呼ばれる銀河団の画像を公開。NASAによると、これは「遠方宇宙の赤外線画像としてはこれまでで最も深く鮮明なもの」だという。
12日には「イータカリーナ星雲」や「WASPー96 b」、「南のリング星雲」、「ステファンの五つ子銀河」などの画像も新たに公開された。
14年に発見された系外惑星「WASPー96 b」は地球から1150光年の距離に位置する。質量は木星の半分で、恒星の周りを3.4日周期で周回する。
「南のリング星雲」は「8の字星雲」とも呼ばれ、地球から2000光年の距離にある。巨大な惑星状星雲で、死にゆく恒星の周りにガス雲が広がっている。
「ステファンの五つ子銀河」を捉えた画像には、銀河同士が相互作用する様子が写っている。1787年に発見されたこのコンパクトな銀河群は地球からはるか2億9000万光年離れ、ペガスス座の方向に位置する。
地球から7600光年離れたイータカリーナ星雲はいわば、星が生まれる「ゆりかご」。最も大きく明るい星雲のひとつで、太陽をはるかに上回る大きさの恒星が数多く存在する。