(CNN) 米ユタ州の高速道路で養蜂業者の運転するセミトラックが横転し、積んでいたミツバチ少なくとも1000万匹が空中に飛び出す出来事があった。
ユタ州ハイウェーパトロールの報道官によると、カリフォルニア州からノースダコタ州に向かっていたトラックは先月27日の午前10時40分ごろ、州間高速道路80号線上で横転した。速度超過でカーブを曲がりきれなかったことが原因だという。
80号線の東行き車線は現場清掃のため約4時間閉鎖され、運転手はミツバチに刺されるなどのけがを負って病院に搬送された。現場にいた隊員数人もハチに刺された。
地元養蜂家協会の会長ジュリー・アーサー氏によると、このトラックは416個の箱を積んでいて、それぞれの箱には農作物の受粉に使われるミツバチ5万~10万匹が入っていた。
「少なくとも1000万匹のミツバチが空中を飛んでいた」と、アーサー氏は振り返る。
アーサー氏によれば、現場は大混乱だった。蜂蜜や蜜蝋(みつろう)は太陽の光で溶け、あちこちに箱が散乱。消防隊がハチに噴射した泡消火剤であたり一面が覆われていた。
アーサー氏はボランティア5人と一緒に、飛び出したミツバチの約10%を救出した。救出されたハチは作物の受粉ではなく、養蜂家志望者の教育用に使われる予定だという。