コロンビア・ボゴタ(CNN) 南米コロンビア西部トルアの刑務所で28日未明、暴動を発端とする火災があり、受刑者51人が死亡、看守を含む24人が負傷した。
同国司法相の28日の記者会見によると、現地時間の同日午前2時ごろ、刑務所内で受刑者同士の乱闘があり、1人がマットレスに放火して、棟内に火災が燃え広がった。
「刑務所職員が自分たちで対応しようとしたが、火勢があまりに強すぎて、消防隊の到着を待たなければならなかった」と司法相は説明している。
同刑務所には、軽微な罪で有罪を言い渡された受刑者や、刑期が残り数カ月になった受刑者が服役していた。
コロンビアの刑務所は定員超過で悪名高く、超過率は平均で20%に達する。しかし司法相によると、今回火災が発生した刑務所の定員超過率は17%で、同国の刑務所の中では少ない方だった。
コロンビアや近隣諸国では刑務所内の乱闘や暴動が後を絶たない。2020年3月には首都ボゴタにある刑務所でコロナ対策に抗議する暴動が発生し、受刑者24人が死亡した。
19年にはブラジルの刑務所で首をはねられた16人を含む50人以上が死亡。18年にはベネズエラの刑務所で火災が発生し、大勢の死者が出ている。