(CNN) バイデン米大統領夫妻がデラウェア州の別荘で休暇を過ごした先の週末。夫妻の愛猫「ウィロー」の入ったケージを、ホワイトハウスの公邸スタッフが大統領専用ヘリ「マリーンワン」に乗せる姿が目撃された。
ウィローは大統領夫妻とともに、デラウェア州リホボスビーチの海岸沿いの別荘に向かった。
「ウィローはよく大統領一家とともに、リホボスやウィルミントン、キャンプデービッドで週末を過ごしている」。大統領夫人の広報担当者はCNNにそう語った。
普段のウィローはホワイトハウスで特権待遇を受けている。出入りできるのは主に、2階と3階にある大統領一家の居住棟。特に日当たりのいいポーチの上の明るい空間がお気に入りで、専従スタッフからたくさん構ってもらい、ポーチの上で日向ぼっこをしていることも多いという。
イーストウイング(東棟)では報道官のデスクの上で昼寝したり、オフィスからオフィスへとおもちゃを追いかけまわしたりして過ごし、全般的に爪とぎも許されている。1~2回、自分の領域から踏み出して探検に出かけ、北側の玄関に隣接する最高守衛官の執務室にまで到達したこともあった。
スタッフはウィローが外出した時に備え、顔写真入りで「ウィローが出歩いています。ドアは必ず閉めて」と注意を呼びかけるポスターを制作した。
もともとペンシルベニア州の農場で暮らしていたウィローは2020年、後に大統領夫人となるジル・バイデン氏が応援演説のため訪れていた同州で出会って一目ぼれした。
ウィローはジル氏が演説を行っていた壇上に飛び乗り、演説をさえぎった。「農場主は彼らがたちまち絆で結ばれたのを見て、ウィローはバイデン氏のものだと悟った」と報道官は振り返る。
ジル氏はペンシルベニア州ウィローグローブにちなみ、この猫をウィローと命名。ウィローは首都ワシントンでバイデン夫妻の知人と過ごした後、今年1月にホワイトハウスに入居した。
バイデン夫妻は昨年12月、ジャーマンシェパードの子犬「コマンダー」の到着を発表した。ウィローは犬たちの状況が落ち着くまで、もう少し待たなければならなかった。夫妻の愛犬「チャンプ」は昨年6月、13歳で息を引き取り、もう1頭のジャーマンシェパードの「メイジャー」はホワイトハウスになじむ上でやや問題があり、一家の友人のもとへ引っ越した。
ウィローは犬たちのことはほとんど気にしていないらしい。ただ、コマンダーとは「温かい遊び友達関係」(報道官)にあるという。
「私たちは、この2匹の関係を『ボス』などという人間用語で擬人化したりはしない」と報道官は言い、「もっとも私は毎回、ウィローに賭けているが」と付け加えた。