ウクライナ侵攻、「何年も続く可能性」 NATO事務総長が警告

ルハンスク州リシチャンスクで破壊された車両=18日/Aris Messinis/AFP/Getty Images

2022.06.20 Mon posted at 11:22 JST

(CNN) ロシアがウクライナ東部のドンバス地方で支配地域を拡大させるなか、西側諸国からはロシアによるウクライナ侵攻の長期化に備える必要があるとの見方が出てきている。

北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は、独紙ビルト・アム・ゾンタークの取材に対し、紛争がどのくらい続くのかは誰にもわからないとしつつ、「我々は何年も続く可能性に備える必要がある」と述べた。

ストルテンベルグ氏は、軍事的な支援だけでなく、エネルギーや食料の価格が上昇するなどして代償が大きくても、ウクライナへの支援をとめてはいけないと語った。

英国のジョンソン首相も英紙サンデー・タイムズへの寄稿で、ロシアのプーチン大統領が消耗戦を用いるなかで、西側諸国は長期戦の覚悟を決めなければならないと述べた。ジョンソン氏は17日に2度目となるウクライナ首都キーウ(キエフ)への訪問を果たしていた。

2度目のキーウ電撃訪問を行ったジョンソン英首相(左)とウクライナのゼレンスキー大統領=17日

ジョンソン氏は、ドンバス地方全てを獲得することが、プーチン氏が分離主義者をたきつけて最初の侵攻を開始してからの過去8年間の目的だったとの見方を示した。

ジョンソン氏は、プーチン氏は理解していないかもしれないが、ウクライナを再征服するという壮大な帝国主義的な計画は破綻(はたん)していると指摘。プーチン氏の孤立を考えると、プーチン氏が依然として征服が可能だと考えている可能性があるとの見方を示した。

ストルテンベルグ氏もジョンソン氏も、ロシアによるさらなる侵攻を回避する必要があると強調している。

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