(CNN) アフガニスタンの首都カブールのシク教寺院が18日早朝、武装グループに襲撃され、治安要員ら少なくとも2人が死亡した。
警察の報道官によると、7人のグループが寺院を襲い、入り口の警備員らに手投げ弾を投げ付けた。犯行グループはさらに近くで車爆弾を起爆させたが、この爆発による死傷者は報告されていない。
寺院の敷地内で戦闘が数時間続き、容疑者7人は全員殺害された。アフガン政権を握るイスラム主義組織タリバン系のバクタル通信によると、治安部隊のメンバー1人と礼拝に来ていた信者1人が死亡した。
寺院の職員がロイター通信に語ったところによると、寺院内には当時、信者ら30人がいた。同職員は、タリバンに建物への立ち入りを禁じられ、生存者や死者の数は把握できていないと語った。
アフガンのシク教徒はもともと少数派で、特に昨年タリバンが政権を掌握してからはごく少数しか残っていない。2020年には、カブール市内にある別のシク教寺院が襲われて25人が死亡し、過激派組織イラク・シリア・イスラム国(ISIS)が犯行声明を出していた。
国連アフガニスタン支援団(UNAMA)はツイッター上で18日の襲撃を非難し、シク教徒を含むアフガンの少数派を保護するべきだと呼び掛けた。
欧州連合(EU)の駐アフガン大使も、多様な宗教、民族の共存を全力で守る必要があると述べた。
シク教発祥の地であるインドの外務省は、寺院襲撃の知らせに「深い懸念」を表明した。