ブラジル・サンパウロ(CNN) ブラジル北東部のペルナンブコ州で先週から続いている豪雨による死者は、少なくとも91人に上っている。
同州の民間防衛隊がツイッター上で発表した。26人が依然として行方不明とされるが、カマラ知事はさらに多くの住民の行方が分からなくなっている可能性を指摘した。
ボルソナーロ大統領は30日に現地を視察した。
CNNブラジルの報告によると、25日から続く豪雨で4000人近くが家を失い、14市が緊急事態宣言を出している。
洪水に見舞われた州都レシフェの様子=29日、ブラジル・ペルナンブコ州
州都レシフェでは土砂崩れが起き、危険地域の住民らに避難指示が出た。
雨雲は30日に沿岸部へ移動し、州内の一部地域は小康状態となったものの、さらに2日間で最大100ミリの雨が予想されている。31日までの4日間の雨量が5月全体の半分を超える地域もあるとみられる。風速が最大約28メートルに達する突風の恐れもある。
ブラジルが水害に見舞われるのはこの5カ月で4度目。都市近郊の斜面にできたスラム街が大きな被害を受け、ダムの決壊で多数の死者が出ている。
国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の予想によると、この地域では気候変動によって平均雨量がむしろ減少する一方、異常な豪雨はより頻繁に、より激しくなると考えられている。
豪雨で土砂崩れ ブラジル