絶滅危機のアジアチーターに三つ子誕生、飼育下の繁殖は初 イラン

イランでアジアチーターの三つ子が誕生した/Iran's Department of Environment

2022.05.13 Fri posted at 07:01 JST

(CNN) イランの環境当局によると、絶滅の危機に直面しているアジアチーターの三つ子の赤ちゃんが今月、首都テヘランの繁殖センターで誕生した。

イラン・チーター協会によれば、アジアチーターの飼育下での繁殖は初めて。母親の「イラン」が1日に帝王切開で出産し、三つ子は集中治療室に入った。

繁殖センターの獣医によると、このうち1頭は肺に形成不全と癒着がみられ、4日に死んだ。

三つ子は当初、すべて雌と発表されたが、その後の検査で雄だと判明した。

母親は2017年12月、生後8カ月の時に国内の民家で保護された。密輸業者に売買されるところだったとみられる。全国民からの繁殖への期待を込めてイランと名付けられ、昨年には国立公園に生息していた雄の「フィルーズ」と引き合わされた。

アジアチーターの生息数減少のためイラン当局は繁殖プログラムを設立している

2頭の間では今年1月以降に計17回、交尾行動が確認されていた。

三つ子の誕生によって、イランに繁殖力があり、今後5年間ほど妊娠、出産を期待できることが分かった。

アジアチーターはかつて中東からロシアまで広い範囲に生息していたが、現在確認されているのはイランのみ。イラン・チーター協会によると、野生のアジアチーターは子どもを除くとわずか12頭しか残っていないとみられる。

アフリカのチーターとよく似ていて、どちらも最高時速128キロの速さで走ることができるが、アジアチーターのほうが色が薄く、毛並みが厚いという特徴がある。

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