(CNN) 3月27日に開催された米アカデミー賞授賞式でウィル・スミスさんがコメディアンのクリス・ロックさんを平手打ちした件で、ロサンゼルス市警察はスミスさんを逮捕する準備をしていたが、ロックさんは断固として告訴を望まなかったという。授賞式プロデューサーがインタビューで明らかにした。
31日の「ワールド・ニュース・トゥナイト」で放映されたABCニュースとのインタビューの抜粋で、プロデューサーのウィル・パッカー氏は、ロス市警の警官がロックさんに「これは暴行に当たる」として告訴できると伝え、当日夜にスミスさんを逮捕する用意をしていたと述べた。
「ロス市警当局は、逮捕しにいくと言った。準備万端で、今すぐ逮捕する用意がある。あなたは告訴することができ、我々は彼を逮捕することができる、と選択肢を提示していた」とパッカー氏はABCに語った。「そして、彼らが話している間、クリスはその選択肢に非常に否定的だった。クリスは、私は大丈夫だ、そんなのは絶対ダメだ、みたいな感じだった」とも述べた。
ロス市警は授賞式の夜に「関係者は警察への届け出を拒否している」との声明を出した。
ロックさんは30日にボストンで行われた公演で、授賞式後初めて公の場に登場し、平手打ちの件について「何が起こったのかまだ処理中」だと語った。
事情に詳しい関係者がCNNに語ったところによると、スミスさんは今週初め、映画芸術科学アカデミーの幹部とビデオ会議システムZoomで会談し、謝罪した。
30分にわたる会談で、スミスさんは「謝罪し、アカデミー幹部らはスミスさんの話を聞いた」と関係者は述べた。アカデミー会員がスミスさんに「行動には結果が伴う」と伝えた、とも語った。
ウィル・スミスさん、アカデミー賞で司会者のクリス・ロックさんの顔たたく