米アカデミー賞、「コーダ あいのうた」が作品賞 注目はウィル・スミスさんが顔たたく場面に

作品賞は「コーダ あいのうた」が受賞した/Apple TV+

2022.03.28 Mon posted at 19:06 JST

(CNN) 米アカデミー賞が27日発表され、「コーダ あいのうた」が作品賞を受賞した。同作はアップルTVプラスで公開された作品で、配信サービスの映画としては歴史的快挙となった。しかし、それよりも式典の途中で俳優のウィル・スミスさんが司会のクリス・ロックさんの顔をたたいた場面の方に注目が集まった。

濱口竜介監督の「ドライブ・マイ・カー」は国際長編映画賞を受賞した。

今回のアカデミー賞で最も記憶に残るやり取りは、誰も予期せず、誰も望まないようなものだった。スミスさんは、妻のジェイダ・ピンケット・スミスさんについて、ロックさんが冗談を言った後、舞台に上がり、ロックさんの顔をたたいたようだった。ロックさんは本当に驚いた様子を見せていたが、スミスさんは席に戻り、ロックさんに向かって放送禁止用語を叫んだ。

スミスさんは、「ドリームプラン」で主演男優賞を受賞した。スミスさんは受賞のスピーチで、ロックさんや起こった出来事には言及せずに、「アカデミーに謝りたい、他の候補者に謝りたい」とし、「愛情が、ばかげたことをさせる」と述べた。


作品賞は「コーダ あいのうた」が受賞した/Apple TV+

作品賞をめぐる争いは「コーダ あいのうた」とともに「パワー・オブ・ザ・ドッグ」も有力候補とみられていた。「パワー・オブ・ザ・ドッグ」ではジェーン・カンピオン監督が監督賞を受賞した。

アカデミー賞に向けたそのほかの賞の結果に基づけば、今年はすでに配信サービスにとって節目の年だと考えられていた。ネットフリックスなどの配信サービスは、大手スタジオの作品公開で完全な競合相手とみなす業界の抵抗を着実に弱めていった。

しかし、そうした多大な取り組みにもかかわらず、ネットフリックスに栄冠は輝かなかった。ネットフリックスはこれまでに、「パワー・オブ・ザ・ドッグ」や「ドント・ルック・アップ」など7作が作品賞にノミネートされたものの、まだ受賞歴はない。

濱口竜介監督の「ドライブ・マイ・カー」が国際長編映画賞を受賞した

今年のアカデミー賞ではスミスさんが主演男優賞を初受賞したが、ジェシカ・チャステインさんが「タミー・フェイの瞳」で主演女優賞を初めて受賞した。「タミー・フェイの瞳」はメーキャップ&ヘアスタイリング賞も受賞している。

今年のアカデミー賞ではSF作品の「DUNE/デューン 砂の惑星」も音響や編集など6冠に輝き、大きな成功を収めた。

長編アニメ映画賞は「ミラベルと魔法だらけの家」が受賞。助演女優賞は「ウエスト・サイド・ストーリー」のアリアナ・デボーズさんが受賞した。

助演男優賞には「コーダ あいのうた」のトロイ・コッツァーさんが選ばれた。ろう者の俳優としては2人目の受賞となった。ろう者としての初受賞者は「愛は静けさの中に」のマーリー・マトリンさんだが、マトリンさんは「コーダ あいのうた」にも出演している。

ウィル・スミスさん、アカデミー賞で司会者のクリス・ロックさんの顔たたく

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。