米アップル、iPhone廉価版「SE」の新機種発表

米アップルがイベントを開催し、iPhone(アイフォーン)の廉価版「SE」の新モデルなどを発表した/Brooks Kraft/Apple

2022.03.09 Wed posted at 17:25 JST

(CNN) 米アップルは8日、今年初となる製品発表会を開催し、iPhone(アイフォーン)の廉価版「SE」の新モデルや、性能が向上したiPad(アイパッド)、新しいデスクトップパソコンなどを公開した。

2017年に発売されたSEは今回の新機種で第3世代となる。新しいSEは高速通信規格「5G」に対応したほか、iPhoneの「13」にも採用されているA15バイオニックチップを搭載。カメラ機能が向上したほか、バッテリー寿命も長くなった。画面の大きさは4.7インチ。価格は429ドルからで、従来から30ドルの値上げとなった。発売日は今月18日。

アップルがSEの第2世代を発売したのは20年4月で、廉価版のiPhoneは時宜にかなったものとみられていた。新型コロナウイルスの世界的な流行が始まったころで、数百万の家庭が失業や財政不安に苦慮していた。消費者は自宅に閉じこもっていることが多く、高価格帯のスマートフォンが採用するような付属機能の一部は利用が減っていた。

市場調査会社CCSインサイトのアナリスト、ベン・ウッド氏は「消費者にとって見通しは不確かで、手頃な価格のiPhoneはそれを利用するのに理想的な位置にいた」と指摘。ウッド氏は、今年に入って状況が改善しても、高価格帯のiPhoneに大金をつぎ込むことを依然として警戒する消費者や、必要以上にお金を払う必要を感じない消費者にとって、SEの存在感は大きいとの見方を示した。

アップルは、新しいSEが、アンドロイド端末のユーザーを引きつけたり、より多くのiPhoneユーザーに買い替えを促したりすることで、中核のスマートフォン事業に対する需要が拡大すると期待している。

5G対応のiPad Air

5G対応のiPad Air

今回の発表会では、新しいiPadの「エア」も発表された。エアはiPadの「プロ」にも採用されているM1チップを搭載しているほか、5Gに対応。価格は599ドルからで発売日は3月18日。

新しい半導体

アップルの自社開発のチップ「M1」の処理速度がさらに向上。アップルは新しく「M1 Ultra(ウルトラ)」をラインアップに加えた。

Mac StudioとStudio Display


新しいデスクトップ型パソコン「Mac Studio(マック・スタジオ)」/Brooks Kraft/Apple

新しいデスクトップ型パソコン「Mac Studio(マック・スタジオ)」も公開された。自社開発のチップのおかげで、本体は高さが9.5センチ、幅が19.7センチとコンパクトになった。16コアの「プロ」よりも静粛性や処理速度、エネルギー効率性に優れるという。

マック・スタジオはサンダーボルトのポートを4つ搭載しているほか、USB―Aのポート2つ、イーサネットとHDMIのポートも備える。

「Studio Display(スタジオ・ディスプレー)」は27インチで、「5K」の高精細な画像に対応。1200万画素のカメラを内蔵し、価格は1599ドルから。3月18日発売。

「M1 Max(マックス)」チップを採用したマック・スタジオは1999ドルから。M1 Ultraチップを採用したマック・スタジオは3999ドルから。いずれも3月18日発売。

アップル、新しいiPhone SEを発表

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