「ただ一緒にいたかった」 ウクライナのカップルが挙式、ロシア侵攻のさなかに

結婚式を挙げたウクライナのスビャトスラフ・フルシンさんとヤリナ・アリエバさん/Christian Streib/CNN

2022.02.25 Fri posted at 11:48 JST

(CNN) ロシア軍の侵攻が始まったウクライナで24日、サイレンの鳴り響く中、若いカップルが予定を前倒しして首都キエフの修道院で結婚式を挙げた。

結婚式を挙げたのはヤリナ・アリエバさん(21)と夫のスビャトスラフ・フルシンさん(24)。アリエバさんは24日、CNNの取材に「とても怖かった」と振り返った。「人生で最も幸せな瞬間なのに、外に出るとこんな音が聞こえるなんて」

2人は5月6日にドニエプル川の美しい眺めが一望できるレストランで結婚式を挙げるはずだった。

ところがロシアのプーチン大統領が24日、ウクライナに対する軍事作戦を発表したことで事態が一変。同日未明、一連のミサイル攻撃で侵攻が始まった。

キエフ市職員のアリエバさんとソフトウェアエンジニアのフルシンさんは2019年10月にキエフ中心部で行われた抗議運動で出会い、未来がどうなるか分からない中で、結婚を決めた。

結婚式を挙げたウクライナのスビャトスラフ・フルシンさんとヤリナ・アリエバさん

「私たちは死ぬかもしれない。だからそうなる前に、ただ一緒にいたかった」とアリエバさんは言う。

挙式後は2人で地元の領土防衛センターに出向き、国防支援活動に加わるつもりだという。

「自分たちが愛する人と、自分たちが暮らす土地を守らなければならない」「自分の土地を守るために最善を尽くす」とアリエバさん。2人がどんな任務を割り当てられるかは分からないといい、「防具を与えられて戦闘に行くかもしれない。何かほかの支援をするかもしれない」と予想する。

いつか自分たちの結婚を祝えるようになってほしいとアリエバさんは話し、「何もかも正常に戻って自分たちの土地を持ち、ロシア人のいない安全で幸せな国になることをただ願う」と語った。

ウクライナのカップルが挙式、ロシア侵攻のさなか

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