(CNN) 米ニューヨーク市のアメリカ自然史博物館前に80年近くの間置かれていたセオドア・ルーズベルト第26代米大統領の銅像が、人種をめぐる批判の高まりを受けて撤去された。
銅像のルーズベルト元大統領は馬にまたがり、両脇に先住民の男性とアフリカ人の男性を従えていた。
同博物館の広報は20日、「歴史保全の専門家とともに、ニューヨーク市の複数機関の承認を得て」撤去作業を行ったとCNNに説明した。博物館前の広場の修復も伴うとしている。
撤去作業は18日に始まり、20日までに完了した。
同博物館は、黒人男性ジョージ・フロイドさんが警官に殺害された事件で世界的な抗議運動が巻き起こった後、2020年6月にルーズベルト元大統領像の撤去を求めた。米国ではフロイドさんの事件などをきっかけに、こうした像が相次いで撤去されている。
博物館の請求は当時のビル・デブラシオ・ニューヨーク市長に承認され、1年後にニューヨーク市公共デザイン委員会が全会一致で像の撤去と一時的な保管を決議した。
昨年11月の発表によると、撤去された銅像はノースダコタ州メドラにあるセオドア・ルーズベルト大統領図書館に移される。同図書館は2026年に開設予定で、ニューヨーク市との間で長期貸与契約を結んだと発表した。
銅像は1940年、ルーズベルト元大統領を記念してアメリカ自然史博物館前に設置された。