香港、ハムスター2000匹を殺処分へ ペット店のクラスターで

コロナ陽性のハムスターが出たペットショップを調査する香港政府の職員/Kin Cheung/AP

2022.01.20 Thu posted at 08:14 JST

(CNN) 香港政府は18日、ペット店で新型コロナウイルス感染症のクラスターが発生したとして、ハムスター約2000匹を殺処分すると発表した。

このペット店では17日、従業員(23)が新型ウイルスのデルタ株に感染していると判明。この従業員と接触した来店客1人もその後、陽性判定を受けた。

当局が店内を調べたところ、ハムスター11匹の検査結果が暫定的に陽性とされ、動物から人に感染した可能性が浮上した。

ハムスターは先月22日と今月7日の2回に分けて、オランダから輸入されていた。

さらにほかの小動物が保管されている倉庫で採取した試料からも、新型ウイルスが検出された。

当局は18日、この店のハムスターやウサギ、モルモット、チンチラなどすべての小動物を押収。検査後にその結果にかかわらず、すべて殺処分する方針を示した。

当該の店の小動物はすべて押収し。検査後に殺処分する方針だという

香港でハムスターを販売しているペット店と、先月22日以降にハムスターを購入した顧客にも、殺処分のために引き渡すよう指示したうえで、「人道的」な扱いを約束した。

小動物の輸入は全面的に停止し、ハムスターを売っている店は検査ですべての小動物の陰性が確認されるまで営業を停止するよう言い渡した。

住民らにはペットとのキスを避けるなどの注意を呼び掛けた。

これに対し、SNSなどで殺処分の中止を求める声が上がっている。最大規模のオンライン嘆願書にはすでに2万人以上が署名した。

香港の動物虐待防止協会(SPCA)は声明で「衝撃と懸念」を表明した。

米疾病対策センター(CDC)によると、これまでに新型ウイルスが人からうつったとみられる動物の例は報告されているが、動物から人にうつった可能性のあるケースははるかに少ないという。

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