キエフ市長、ロシアに警告 「あらゆる事態について準備」

ウクライナ・キエフ市長のビタリ・クリチコ氏/Jan Woitas/picture alliance/Getty Images

2022.01.13 Thu posted at 14:00 JST

(CNN) ウクライナ・キエフのビタリ・クリチコ市長は12日、CNNの取材に答え、ロシアの軍隊がウクライナ国境付近に集結している事態に関連して、「我々はあらゆる事態について準備している」と述べ、ロシアに警告した。クリチコ氏は元ボクサーでヘビー級の王者だった経歴を持つ。

クリチコ氏は、緊張が高まった場合には、国の独立と一体性を守るための準備をする必要があり、民間防衛活動の準備も必要になるとの見方を示した。

クリチコ氏は、そうした事態が起きてほしくはないとしつつも、準備の必要があると言い添えた。

ウクライナとロシアとの国境付近ではここ数カ月間にわたって緊張が続いており、ロシア軍は国境付近に10万人を超える兵力を集結させている。

米国のウェンディー・シャーマン国務副長官は12日、2度目となる外交協議の後、ロシアが緊張緩和に関与していないとの見方を示した。

ウクライナ・キエフ市長のビタリ・クリチコ氏

ロシア政府は、米国や北大西洋条約機構(NATO)に対して安全保障上の保証を求めており、その中にはNATOがこれ以上東方へ拡大せず、ウクライナのNATO加盟を認めないことが含まれている。

シャーマン氏によれば、米国とNATOは、ウクライナのNATO加盟拒否というロシアの要望について、明確に否定したという。

NATOとロシアによる話し合いは今週3回行われる協議のひとつ。10日には米国とロシアが協議を行っていた。13日にはロシアと欧州安全保障協力機構(OSCE)が協議を行う。


クリチコ氏(右)は元ボクサーで世界ヘビー級王座を獲得した経歴を持つ/Martin Rose/Bongarts/Getty Images

クリチコ氏はこうした協議についてウクライナの政府高官が含まれていないとして地政学的なゲームだと批判。「全員がウクライナについて話している、ウクライナ抜きで」と指摘した。

ウクライナ・キエフ市長、「あらゆる事態について準備」 ロシアに警告

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