(CNN) 米フロリダ州南部で白頭ワシのつがいが温めていた卵にひびが入り、孵化(ふか)の兆候が確認された。巣の様子はインターネットで生中継され、カメラがとらえる誕生の瞬間を期待して数千人が見守っている。
同州ノースフォートマイヤーズの農場にある白頭ワシの巣では、メスの「ハリエット」とオスの「M15」が1カ月以上、交代で巣を守り、卵を温めながら、周辺で狩りをしていた。
現地時間の26日午前、巣の中の卵のうち1つに小さなひびが入っているのが確認された。
白頭ワシのひなは、助けを借りることなく徐々に殻を割って出て来るため、完全に孵化するまでには通常12~72時間かかる。
農場を営むプリチェットさん一家は10年前から巣の周りに3台のカメラを設置して、白頭ワシの産卵から誕生に至るまで、あらゆる瞬間をライブで世界に配信してきた。今も数千人が、24時間のライブ中継を通じてハリエットとM15の様子を見守っている。
プロジェクトを運営するバージニア・プリチェット・マクスパデンさんによれば、卵にひびが入ったことが発表されると、視聴者は1分当たり平均2500人になった。過去の孵化の際は、1分当たりの視聴者が1万~4万人に膨れ上がったという。
ハリエットは11月20日に1個目の卵を産み、3日後に2個目を産卵した。白頭ワシが孵化するまでの期間は平均で35日。つまり孵化は間近に迫っている。
カメラが2012年に設置されて以来、ハリエットがこれまでに生んだ卵は今回の2個も含めて23個。今回は孵化が予想される1週間前にヘビが巣に侵入し、M15がフクロウに襲われる事件も起きていた。