中国・西安で市中感染、1300万人の全市民ロックダウン

バスの車内を消毒する従業員=21日、中国中部の陝西省西安/Shao Rui/Xinhua/Getty Images

2021.12.24 Fri posted at 11:57 JST

香港(CNN) 中国中部の陝西省西安で新型コロナウイルスの感染が拡大し、当局は推定1300万の全市民を対象に、自宅からの外出禁止など厳格なロックダウン(都市封鎖)に踏み切った。

中国は大勢の人が移動する春節(旧正月)や、2022年2月4日に開幕する冬季オリンピックを控えている。

西安では今月9日、隔離ホテルで今回の集団感染に関連した初の症例が確認された。ウイルスに感染したホテルの従業員を通じて市中感染が起きたと思われる。21日には新規の症例が52例確認された。

今回の市中感染は、パキスタンから4日に到着した便が発端とみられる。同便では乗客少なくとも6人にデルタ変異株が見つかっていた。これまでのところ、西安でオミクロン変異株の症例は報告されていない。

新型コロナ検査のために列をなす住民=21日、中国陝西省西安

当局は即座に対応し、学校を休校として市全体で集団検査を実施。それでも症例は増え続け、9日以来の症例は累計で206例になった。22日に確認された新規の市中感染の症例は、西安で今月最多の63例に上った。

国営英字紙チャイナ・デイリーによると、22日正午までには陽性者と接触した可能性がある3万人以上が政府の隔離対象となった。同日から西安は全住民を対象とする厳格なロックダウンに入った。


新型コロナの検査を受ける住民=23日、中国陝西省西安/STR/AFP/Getty Images

西安は、中国のロックダウン措置の中で2番目に厳格な「制限区域」に指定され、住民は救急医療が必要な場合などを除いて不要不急の外出を禁じられた。食品などの買い物は、各家庭ごとに指定された1人のみが2日に1回の外出を認められる。

新たな規制が発表されると、住民はロックダウンが始まる前に日用品を蓄えようとスーパーマーケットに詰めかけたと、中国紙「環球時報」は伝えている。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。