小さくも美しい、欧州の珠玉の町々15選

ギリシャ・ナフプリオの沿岸に佇む要塞の島/Adobe Stock

2022.01.01 Sat posted at 12:21 JST

(CNN) パリ、ローマ、バルセロナといった欧州の主要都市は、一生に一度は訪れたいものだが、欧州の小さな町も非常に素晴らしい。各町には美しい建築や文化があり、大都市のように観光客で混み合っていないのも魅力だ。

今回は、そんな小さくも美しい欧州の町をいくつかご紹介する。

ヒートホールン(オランダ)


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ヒートホールンは「オランダのベネチア」と呼ばれるが、本家ベネチアが持つある重大な欠点がない。それはオーバーツーリズム(観光客の過度な増加がもたらす悪影響)だ。ベネチアでは「水」を中心に生活が回っているように、ヒートホールンでも車は「脇役」で、徒歩か水路が唯一の移動手段だ。

ギマランイス(ポルトガル)


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ギマランイスはポルトガルの歴史上、極めて重要な都市で、12世紀に同国初の首都となった。中世に築かれた町の中心部はほぼ当時の状態を維持しており、女子修道院や荘厳な古い宮殿があふれる。断崖の上には崩壊しそうな城がたたずむ。

ロスコフ(フランス)


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フランス北西部ブルターニュ地方にある小さな港町ロスコフは、有名なピンク色のタマネギを英国に輸出するなど、海上貿易で富を築いた。現在は、海水を用いて治療を行うタラソテラピー(海洋療法)の中心地として知られる。

アンギアーリ(イタリア)


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トスカーナ州とウンブリア州の州境近くの丘の中腹に位置するアンギアーリは、城壁に囲まれた小さな町だ。

ここは、狭い路地やアップダウンの激しい通りが多い「歩行者専用」の町で、ルネサンス時代にこの町に住んでいた得体の知れない雇い兵らが建てた壮麗な邸宅が数多く見られる。

ナフプリオ(ギリシャ)


/Suzanne Plunkett

ナフプリオはギリシャ最南端ペロポネソス半島にあるエーゲ海沿岸の町で、近代ギリシャ最初の首都とされる。海に突き出た半島部の丘の上にはかつてベネチア人が築いた城がそびえ(この町には他にも訪れるべき城が3つある)、古い壁の向こうには美しい旧市街が広がる。

モスタル(ボスニア・ヘルツェゴビナ)

モスタル(ボスニア・ヘルツェゴビナ)

16世紀にオスマン帝国のトルコ人によって建設されたモスタルのスタリ・モスト(古い橋を意味する)は、長い間バルカン半島で最も優れたイスラム建築のひとつとされてきた。

ネレトヴァ川に架かるこの橋は、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争中の1993年11月にクロアチアの民兵によって破壊されたが、2004年に復興工事が完了し、今もバルカン半島で最も有名な観光スポットのひとつだ。

マザラ・デル・バッロ(イタリア・シチリア島)


/Ulrike Leone/Alamy

約3000年前にフェニキア人によって建設されたこの町は、シチリア島に流入する数々の文化の影響を受けてきた。北アフリカのメディナ(旧市街)に似ているカスバ地区には、強力なチュニジア人コミュニティーがあり、そこの飲食店のメニューにはパスタよりもクスクスの方が多いことに気付くだろう。

また1998年に奇跡的に漁船の網にかかった古代ギリシャのブロンズ像「踊るサテュロス」も有名だ。

クロヴリー(英国)


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イングランド南西部デボン州の美しい漁村クロヴリーには多くの急坂があり、かつてはロバが急坂を上り下りする唯一の手段だった。

高さ400フィート(約120メートル)の崖の下に位置するこの村には、まだ車が入ってきておらず、貨物は人力のそりで運んでいる。

ディンケルスビュール(ドイツ)


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ディンケルスビュールは、美しい町が点在することで知られるドイツの「ロマンチック街道」上にあり、町には歴史のある中心部、木造住宅、頑丈な塔がそろっている。

中世に建設された壁で囲まれたこの町にはゴシック様式の教会、聖ゲオルク教会もあり、ヴェルナー・ヘルツォーク監督の映画「カスパー・ハウザーの謎」の舞台にもなった。

コルチュラ(クロアチア)


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コルチュラは、アドリア海に浮かぶコルチュラ島から突き出た岬の上に築かれた町で、地元の住民は探検家マルコ・ポーロ生誕の地だと主張するが、ベネチア人は異議を唱えている。この町の特徴は、地元の石を切り出して作った白く輝く通りや建物、町のほぼどこからでも見える海、そして何世紀にもわたってこの町を支配したベネチア人たちが残した美しい建物だ。

ケンメア(アイルランド)

ケンメア(アイルランド)

アイルランド南西端ケリー県に位置するケンメアは、同名のケンメア湾に面している。海沿いの長距離ドライブコース「ワイルド・アトランティック・ウェイ」上にあり、リング・オブ・ケリーとリング・オブ・ベアラという2つの周遊道の間に位置する。食べ物と美しい景色が有名で、ケンメア湾の後ろには雄大な山々がそびえる。

ピラン(スロベニア)


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アドリア海に突き出たくさび形のイストラ半島の北に位置するスロベニアには海岸線がほんのわずかしかない。

このイタリアとクロアチアに挟まれたわずかな海岸にはいくつかの美しい町があり、ピランもその一つだ。1283年にこの地を制圧したベネチア人が築いたこの町には、頑丈な鐘塔、魅力的な建築、小さな港に係留されている漁船などがあり、美しい「小さなベネチア」と呼べる町だ。

レーヌ(ノルウェー)


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ノルウェーで人里離れた小さな水辺の美しい町を探しているなら、レーヌがおすすめだ。レーヌはロフォーテン諸島で最も壮観な景色が楽しめる場所のひとつで、町のすぐ外にはレイネブリンゲン山もある。

レーゲンコス(スペイン)


/Wikimedia Commons

常に観光客でいっぱいのスペインの海岸線の中でもカタルーニャのコスタ・ブラバは比較的静かな方だが、それでもほんの10分ほどの距離だけ内陸にあるレーゲンコスの静けさにはかなわない。

スペインを代表する芸術家サルバドール・ダリに関連する主要な3施設が形成する三角地帯「ダリ・トライアングル」のすぐ南に位置するこの町では、中世に築かれた壁の名残や美しい教会、伝統的な石造りの家々が見られる。

タルヌフ(ポーランド)


/Adobe Stock

タルヌフの旧市街を散策すると、そこにはまだ小さな町の雰囲気が残っていることを実感できる。タルヌフにも中世に築かれた美しい建物が多くあり、(今や人気の観光地である)クラクフも観光客が押し寄せる前はきっとこんな感じだったのだろうと想像できる。

旧市街広場には素晴らしい建築様式が集まっており、美しいゴシック様式の教会やユダヤ人が残した数々の遺産が見られる。

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