(CNN) 米バージニア州で22日、南北戦争の南軍将軍像の台座から見つかったタイムカプセルが開封され、1875年の年鑑や硬貨、布の封筒などの遺物が姿を現した。
タイムカプセルは先週、同州リッチモンドで南部連合ロバート・リー将軍の像の台座の中から見つかっていた。
鉛製の容器は腐食が進んでいたため、開封作業は数時間をかけて慎重に行われた。専門家が複数の道具で少しずつ箱を削っていった。
午前10時に始まった作業は午後3時ごろに完了。ノーサム州知事がタイムカプセルのふたを開けると、中の遺物がお目見えした。
米バージニア州歴史資源局の職員(写真左)とノーサム知事/Steve Helber/AP
CNN提携局WTVRが州史料部門の専門家の話として伝えたところによると、見つかった書籍の1冊には「Love」の文字が記載され、硬貨が貼り付けられていた。布の封筒も見つかり、専門家によると、紙片や写真とみられる物が入っている様子だという。
箱の中の物は湿っていたことから、専門家は慎重に取り出して保存状態を保つ必要に迫られた。前出の専門家は「遺物が湿っていることを考えると、これ以上の状態悪化を防ぐため冷凍庫に入れることになりそうだ」と話している。
州知事室の発表によると、作業員らは今月17日、リッチモンドの通りにある約12メートルの台座を解体していた際にタイムカプセルを発見した。リー将軍の像は人種的不公正への抗議活動で焦点となり、9月に撤去されていた。リッチモンドは南部連合の元首都。
タイムカプセルの入った石を移動させる作業員/Steve Helber/AP
歴史家は、タイムカプセルが1887年10月27日に設置され、リッチモンドの住民37人が寄付した主に南部連合関連の品約60点が収められていると考えていた。