(CNN) 米コロラド州など中部の州で15日、猛烈な暴風や竜巻が発生し、建物の損壊や停電、山火事などの被害が広がっている。
コロラド州ラマーでは最大瞬間風速約48メートルを観測。カーク・クレスピン市長によると、セミトラックが横転したり、建物の屋根が吹き飛ばされたり、樹木がなぎ倒されたりする被害が広がった。
この季節にこれほどの暴風が発生するのは異例。米国ではケンタッキーなど中部から南部の州を襲った竜巻で多数の犠牲者が出たばかりだった。
ラマーでは送電線も寸断され、インターネットも使えなくなっているといい、市長は市民の安全を確保しながら復旧を急ぐと語った。
同州コロラドスプリングスでも強風や突風による被害が相次いだ。コロラドスプリングス消防局広報のマイク・スモルディーノ氏は「消防局の屋根も一部が吹き飛ばされた」「車で市内へ向かう途中、十数台のセミトラックが横転しているのを見た」と話す。
消防局への通報は過去3時間で4倍近くに増え、消防はガス漏れや送電線の寸断による火災などに対応しているという。
米東部標準時の15日午後4時までに、少なくとも7州でハリケーン並みの暴風が観測されている。
デンバー国際空港に離発着する便は欠航や遅れが相次ぎ、コロラド州など中部から北中部にかけての一帯で強風に対する警戒が呼びかけられている。
米カンザス州エルクハートでは強風が吹く様子が捉えられた/Jarrod Tucker
停電情報サイトによれば、コロラド、カンザス、オクラホマ、ニューメキシコなどの各州で24万7000軒以上が停電に見舞われている。
オクラホマ州では少なくとも9件の山火事が発生し、最も規模が大きい山火事では避難命令が出された。