ニカラグア、台湾と断交 中国を「唯一の正統な政府」と認定

ニカラグアのダニエル・オルテガ大統領/Mandel Ngan/AFP/Getty Images

2021.12.10 Fri posted at 14:02 JST

(CNN) 中米ニカラグア政府は9日、「世界には一つの中国しか存在しない」と宣言し、台湾との断交を発表した。

モンカダ外相はテレビでの発表で、「中華人民共和国は中国全土を代表する唯一の正統な政府であり、台湾は疑問の余地なく中国の領土の一部だ」と説明。9日付で台湾と断交し、一切の接触や公式の関係を断ったことを明らかにした。

台湾と中国は70年以上、別々の政府によって統治されているものの、中国は台湾を領土の一部とみなし、「再統一」の目標に頻繁に言及している。ただ、台湾が中国共産党の統治下に入ったことは一度もない。

台湾に圧力をかけるため、中国政府は過去40年間、台湾と外交関係を持つ国の切り崩しを図ってきた。

ニカラグアのダニエル・オルテガ大統領と妻のロサリオ・ムリヨ氏=2018年10月13日

断交の発表を受け、台湾外交部(外務省)は声明で「痛みと遺憾」を表明。台湾側でもニカラグアと国交を断ち、2国間の協力関係を停止して、職員を引き揚げさせると明らかにした。

さらに、ニカラグアのオルテガ大統領に言及する形で、「オルテガ政権は禍福を共にした台湾とニカラグアの長年の友好関係を捨てた。大変残念に思う」と述べた。

ニカラグアの発表により、台湾と公式な外交関係を維持する国は、同じ中米のホンジュラスやグアテマラを含む14カ国となった。

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