モスクワ(CNN) ロシアのプーチン大統領は24日、まだ治験も始まっておらず、実験段階にある新型コロナウイルスの経鼻ワクチンを試したと発表した。
プーチン大統領はまた、ロシア国産ワクチン「スプートニクV」の2回目の接種から6カ月が経過したため、21日に「スプートニク・ライト」の追加接種も受けたことを明らかにした。
経鼻ワクチンは、スプートニクVとスプートニク・ライトを製造するガマレヤセンターが開発している。
プーチン大統領はテレビ中継された閣僚との会議の中で、経鼻ワクチンを投与されても「何も感じなかった」と話し、スプートニク・ライトの追加接種と経鼻ワクチンの投与を受けた後に、スポーツに出かけたとアピール。「だから何もかも科学者が言う通りに進展していると証言できる」と強調した。
ロシア国営RIAノーボスチ通信によると、ロシア保健省は10月半ば、ガマレヤセンターが開発した鼻腔(びくう)スプレー式のスプートニクVについて、治験を承認した。
ガマレヤのデニス・ログノフ副局長によると、経鼻ワクチンの有効性についてはまだガマレヤで実験を行っている段階にある。同副局長は21日にプーチン大統領がスプートニク・ライトの追加接種を受けた後、経鼻ワクチンについて「基本的にこれは認可外投与です。通常通り、我々は従業員でテストを行っています」と説明した。
これに対してプーチン大統領は、自分もその実験に参加できないかとログノフ副局長に尋ねた。この会話の様子はテレビで中継された。
ログノフ副局長によると、経鼻ワクチンは開発の最終段階にあり、治験を経て投与を開始する予定。同ワクチンは「便利で無痛、副反応も間違いなく最小限で済む」と説明している。