ハリス副大統領の広報部長が退任へ

ハリス米副大統領の広報部長、アシュレー・エティエンヌ氏/Cheryl Diaz Meyer/McClatchy Washington Bureau/TNS/SIPA USA/FILE

2021.11.19 Fri posted at 10:22 JST

(CNN) ハリス米副大統領の広報部長を務めるアシュレー・エティエンヌ氏が12月に同職を退任する予定であることがわかった。ホワイトハウスの当局者がCNNに明らかにした。

この当局者は「アシュレー氏は副大統領のチームで評価の高い人物で、政権の目標達成に向けて絶え間なく働いてきた」「他の機会を求めて12月に職を去る」と語った。

CNNは最近、ホワイトハウス西棟の側近と副大統領オフィスの間で緊張が高まっていると報じた。ハリス氏のスタッフの一部が退職を考えていると漏らしていると、そうした人物から電話を受け取った複数の情報筋がCNNに明らかにしている。

ある情報筋は、エティエンヌ氏はハリス副大統領のオフィスに「合っていなかった」と語る。混乱に満ちた任期1年目に、広報戦略を練る充実した積極的な役割を担えなかったという。

情報筋によると、エティエンヌ氏の後任人事の計画は現時点でない。

エティエンヌ氏はバイデン政権に参加する前に、バイデン氏の大統領選で陣営の上級顧問を務めた。また、下院院内総務時代のペロシ現下院議長やオバマ元大統領の広報の専門家を務めたこともある。

ハリス氏は職務や大統領との関係に懸念はないとの姿勢を示している

ハリス副大統領は昨年の大統領選撤退後メッセージの発信に課題を抱え、ホワイトハウスからの発信を公衆の場で下手に扱う場面も見られる。民主党のジョー・マンチン上院議員からは同氏の地元州のテレビ局で新型コロナ対策法案にコメントをしたことで怒りを買ったほか、米・メキシコ国境を訪問しない理由を問う質問への回答にも批判が集まった。

副大統領チームの多くの人々が、ハリス氏に適切な準備や位置が与えられておらず、同氏が脇に追いやられていると語る。副大統領自身も自分が政治的にできることに制約を感じていると側近に打ち明けている。

ハリス氏の周辺は、将来の政治的な野心をほのめかすことにさえ注意を払っている。バイデン大統領のチームは、特に副大統領からの不忠の姿勢を示す兆候について、非常に敏感になっている。

ホワイトハウスはCNNの報道を受けて今週初め、ハリス氏を大統領の「重要なパートナー」と呼んで擁護。サキ報道官は「大統領が副大統領を選んだ」と強調した。

ハリス氏も18日朝、米ABCテレビの番組で、職務や大統領との関係に関する懸念は当たらないとの姿勢を示した。自分が適切に扱われていないと感じるかとの質問には「そんなことはない」と笑って返した。

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