巨大な毒グモ「メガスパイダー」、研究施設に匿名で寄贈 オーストラリア

毒グモは容器に入った状態で寄贈された/Australian Reptile Park

2021.11.17 Wed posted at 10:35 JST

(CNN) 人間の指の爪も突き通せるほどの「牙」を持った巨大な毒グモが、オーストラリアで抗毒血清製造のために寄贈された。関係者は匿名の寄贈者に対し、名乗り出るよう促している。

オーストラリアン・レプタイル・パークの12日の発表によると、寄贈されたのはジョウゴグモの一種で、体長は足の長さを含めて8センチ、牙に当たる鋏角(きょうかく)の長さは2センチ。同パークがこれまでに扱ったジョウゴグモの中では最大で、「メガスパイダー」のニックネームが付けられた。

「このクモは異常に大きい。大量の毒を出すことができるので、このようなクモを一般からもっとたくさん提供してもらえれば、もっと多くの命を救うことができる」と同パークの専門家は指摘。「このような巨大グモをもっとたくさん見つけるために、このクモがどこから来たのかをぜひ知りたい」と話している。


毒グモは容器に入った状態で寄贈された/Australian Reptile Park

オーストラリア博物館によると、ジョウゴグモの体長は平均で1~5センチ程度。つまり今回のクモは特大だが、それでもオーストラリアに生息する最大のクモではないという。

寄贈された毒グモの鋏角(きょうかく)から出した毒は抗毒血清の製造に使用する予定

オーストラリアで最大のクモは、北部に生息するタランチュラの仲間で、成体の体長は体の部分だけで約6センチ、足を広げると16センチにもなる。

シドニージョウゴグモはそれに比べれば小さいかもしれないが、猛毒を持ち、動きが早いことからオーストラリア博物館のウェブサイトでは「最も悪名高い」と紹介している。過去にクモにかまれて死亡したという記録が残る13例は、全てオスのシドニージョウゴグモが関係していた。

今回寄贈されたメガスパイダーは、鋏角から毒を出させて抗毒血清の製造に使う予定。ニューサウスウェールズ州のシドニーまたは同州沿岸部でタッパーに入った状態で寄贈され、発見場所などに関する記載はなかったという。

巨大な毒グモ「メガスパイダー」、匿名で寄贈 豪州

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。