(CNN) 米アラバマ州で、妊娠21週目の超早産で生まれた男の子が1歳の誕生日を過ぎ、「世界一の早産で生き残った赤ちゃん」として10日、ギネス記録に認定された。
母のミシェル・バトラーさんは妊娠5カ月でアラバマ大学バーミンガム病院に緊急搬送され、2020年7月5日に双子を出産した。予定より4カ月早い出産だった。
生き延びることができたのはカーティスちゃんだけだった。双子の姉妹は翌日、合併症のため亡くなった。
11月11日はもともとの出産予定日で、未熟児啓発月間とも重なっている。
「妊娠のこの段階で生まれた子どもが生き延びた前例はなかった。カーティスちゃんが生まれる前まで、生き延びられる確率は1%に満たなかった」。同病院のコルム・トラバース医師はそう解説する。
通常の妊娠期間は40週前後だが、双子が生まれたのは21週と1日目だった。「これほどの早産で生まれた乳児にほとんど生存の見込みがないことは、数字で示されていた」とブライアン・シムズ医師は言う。
カーティスちゃんの出生時の体重はわずか約420グラム。生後3カ月間、人工呼吸器を装着され、病院に275日間入院して24時間体制で看護を受けた。
出生時のカーティスちゃんの体重は約420グラムだった/Andrea Mabry/University of Alabama at Birmingham University
カーティスちゃんは看護師や療法士の手厚い看護を受けて日増しに強くなり、2021年4月6日、ついに退院を果たした。まだ薬を服用し、栄養チューブや酸素ボトルなどの治療が続いているが、健康状態は大幅に改善している。
「ついにカーティスを家に連れて帰り、上の子どもたちを驚かせた瞬間のことは一生忘れない」とバトラーさんは話している。