(CNN) ケニアの女子陸上長距離走者で、今夏の東京オリンピック(五輪)にも出場したアグネス・ティロップ選手が死去した。25歳だった。同国の陸上競技の統括組織「アスレチック・ケニア(AK)」が13日に明らかにした。
AKによると、ティロップ選手は西部の町イテンにある自宅で、遺体で発見された。地元の報道では腹部に刺し傷があったとしている。
AKはティロップ選手が死亡した状況の詳細解明に動いていると発表。CNNからの連絡に対して、現時点でそれ以上のコメントは控えた。
ティロップ選手の代理人も、CNNへの電子メールで同選手の死亡を確認した。
ティロップ選手は2017年と19年の世界選手権で1万メートルに出場し、銅メダルを獲得。東京五輪では5000メートルで4位入賞を果たした。
先月にはドイツで開かれた陸上大会の女子10キロで30分01秒をマーク。女子単独レースの世界記録を19年ぶりに塗り替えていた。
AKはティロップ選手について、「ケニアは宝石を失った。国際舞台で最も早くから頭角を現した強豪選手の一人だった」と、その死を悼んだ。
ケニヤッタ大統領も声明を発表し、若くて将来性のある選手の死に対する大きな悲しみを伝えた。