レズビアンとシングル女性の不妊治療、フランスで合法化 欧州13カ国目

オロル・フーシーさんをはじめとするLGBT(性的少数者)活動家の人々は長年にわたり不妊治療に関する権利を求めて活動を続けている/Courtesy Aylau Tik

2021.10.04 Mon posted at 15:19 JST

パリ(CNN) フランスでこのほど、女性同士のカップルや独身女性の不妊治療を合法化する法律が施行された。法案は6月に議会を通過し、保健相が9月29日に署名して成立させた。

LGBT(性的少数者)活動家のオロル・フーシーさんは、「フランスにとって大きな一歩。この権利のために長いこと戦ってきた」と歓迎する。

フーシーさんは、IT業界で働くパートナーのジュリー・リゴさんと出会って間もなく同居を始め、部屋を1つあけてベビーベッドを購入した。2人とも30代で、「一緒に家庭を築くのは筋が通っていた」とフーシーさんは言う。

欧州で女性同士のカップルと独身女性の両方に不妊治療を提供する国は、欧州連合(EU)加盟国の一部と英国、アイスランドに続いてフランスが13カ国目。国内のクリニックは需要増大を見込んでいる

オロル・フーシーさんとジュリー・リゴさんはいつも、家族を作りたいと考えていた

パリにある不妊治療クリニックは年間の患者が200組増えると予想、「レズビアンのカップルとシングル女性は大歓迎」と語った。

保健省は予想される需要増大に対応するため、不妊治療施設のスタッフや設備拡充に930万ドル(約10億円)相当を追加拠出すると発表した。治療待ちの期間を現在の平均1年から半年に短縮することを目指す。

新法では30代の女性が卵子を凍結することも認められた。これまで卵子の凍結は、生殖能力に影響する可能性がある治療を受けている場合にしか認められていなかった。

一方、代理母は引き続き禁止され、同性愛の男性や妊娠できない女性は、それ以外の方法を探すか国外へ渡航するしかない状況が続く。

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