(CNN) 昨年11月に行われた米大統領選のアリゾナ州マリコパ郡での集計結果に関連し、米共和党が委託した企業が行った「監査」について、最終報告書が公表された。今回発表された報告書では郡による集計と数字はほとんど変わらなかった。
今回の監査は、アリゾナ州上院の共和党が「サイバー・ニンジャズ」社に依頼した。州上院が、サイバー・ニンジャズとその下請け企業による発表の最中に、報告書を明らかにした。
サイバー・ニンジャズのダグ・ローガン最高経営責任者(CEO)は、同社に提供された投票数と公式の集計結果は非常に正しい相関関係があったと述べた。今回の手作業による再集計では、バイデン大統領が99票増えた一方、トランプ前大統領が261票減った。ローガン氏は食い違いは非常に小さかったとの見方を示した。
それでも、今回の報告書がトランプ氏やその支持者らによって、より厳しい投票法の導入や2020年の大統領選に対するさらなる調査の実施のために利用されることは確実だ。
ローガン氏や他の発表者は、数万票について疑問を投げるため、今回の報告書を利用した。
サイバー・ニンジャズやその下請け業者による投票への疑問視やマリコパ郡のサイバーセキュリティーに関する事実上すべての申し立てについて選挙の専門家は誤りであることを証明している。
今回の報告書では、共和党が支配するアリゾナ州議会に対して、さらなる確実性の前進のために選挙の過程を厳密に運用することを推奨するなどしている。
両党の選挙の専門家は今回の監査について、何カ月にもわたって調査結果は信用できるものとはならないとの見方を示していた。今回の監査はフロリダ州に本社があるサイバー・ニンジャズが行ったが、同社はこれまで選挙結果の監査を行った経験がない。また、同社を率いる人物は、選挙で不正が行われたとの陰謀論を繰り返し表明していた。