(CNN) オーストラリア南東部ニューサウスウェールズ州の山林で、3日間行方不明になっていた3歳の男児が無事に保護された。
アンソニー・エルファラクちゃんは3日、農村部にある自宅の敷地から姿を消した。CNN提携局によると、アンソニーちゃんは自閉症で言葉が話せない。
州警察は同日昼ごろに通報を受けて出動し、州緊急対策当局や地元消防当局、ボランティア数百人の協力を得て捜索を続けていた。
6日昼前に山林の上空からアンソニーちゃんの姿が確認され、地上のチームが駆け付けて保護した。
警察がツイッターに投稿した上空からの映像には、川岸で水を飲むアンソニーちゃんが映っている。
アンソニーちゃんの父親は同局とのインタビューで「これは奇跡だ。息子は生きている。素晴らしい」と喜びの声をあげ、自身もずっと徹夜で林の中を捜していたと話した。アンソニーちゃんはおむつかぶれや虫刺されがあり、転倒した形跡もみられるという。
一家の友人はアンソニーちゃんの無事を喜ぶ一方、何者かに連れ去られたのかなど経緯を解明する必要があると語った。
州警察の幹部は記者会見で、水が近くにあったことが生存のカギとなった可能性を指摘した。
救急隊員の1人はアンソニーちゃんを「小さなサバイバー」と呼び、その目から感謝の気持ちが伝わってきたと話した。発見後は予防的措置として、近くの病院へ運ばれたという。
家族は声明で、警察や救急隊、ボランティア、友人らに深く感謝すると述べた。